「ゲーミングマウスを使ってみたいけど、たくさんありすぎてよく分からない!」って人のために、ゲーミングマウスを累計50個以上買って試してきた筆者がおすすめのマウスを解説していく。
Apex LegendsやVALORANTのようなPCゲームはマウスの使いやすさがゲームの成績に大きく影響する。PCに付属してきた最初のマウスでプレイしてる上位プレイヤーなんておそらく一人もいないだろう。
当記事ではゲーミングマウスの選び方とおすすめのゲーミングマウスを初心者向けに図解を交えながら解説していくので、「はじめてゲーミングマウスを買おうと思ってる」という初心者ゲーマーはぜひ参考にしてみてほしい。
ゲーミングマウスの上手な選び方

筆者はこれまでにゲーミングマウスを50個以上買って試してきたが、その結論から言うと、ゲーミングマウスは「自分の手にフィットするか」がなにより大事だ。
ゲーミングマウスとは、言うなれば「手の動きをAIMの動きに変換するための道具」だ。
そのため、思い通りに動かせて長時間使っても疲れにくい、自分にフィットしたマウスを選ぶのがとても重要になる。ランニングシューズの選び方なんかに近い考え方かもしれない。
自分の「マウスの持ち方」に注目してみよう
ではどうやって自分にフィットしたマウスを探すのかというと、まずは自分の「マウスの持ち方」を知る必要がある。
ゲーミングマウスの世界ではマウスの持ち方を、
- かぶせ持ち
- つかみ持ち
- つまみ持ち
の3種類に分けて考えるのが通例となっている。
もちろん人それぞれ微妙に持ち方は違うと思うが、大きく分ければどれかには当てはまるはず。
マウスの形も「かぶせ持ちに合う形」「つかみ持ちに合う形」…みたいな思想で設計されている事が多いため、自分にぴったりのマウスを選ぶためには、まず自分のマウスの持ち方はどれに当てはまるのかを把握しておこう。
かぶせ持ち … 大きめのマウスが最適

マウスに手のひら全体をガバっとかぶせるような持ち方は「かぶせ持ち」と呼ぶ。
かぶせ持ちでマウスを持つ人には、手のひら全体を預けられる大きめのマウスが向いているだろう。
つかみ持ち … 尻高なマウスが最適

指をカギ爪のように立てている人は「つかみ持ち」をしていることになる。手のひらも軽くマウスに触れている事が多いだろう。
つかみ持ちをする人には、手のひらを押し当てたときにフィット感が得られやすい「尻高なマウス」がおすすめだ。ここで言う”尻高”とは、マウスの後方部分(おしり)が分厚くなっているような形状のことを指す。
つまみ持ち … どんなマウスでも合う

手のひらを触れさせずに指先だけでマウスを保持しているなら、それは「つまみ持ち」だ。
つまみ持ちはマウスの形状にあまり左右されないのが良いところで、基本的にはどんなマウスを使っても持ちづらさは感じないだろう。
強いて言えば、軽いマウスの方が指への負担は軽い。
ゲーミングマウスおすすめランキング TOP5
ここでは、SNSでの口コミや筆者自身の経験をもとに選定したおすすめマウスランキングを紹介する。この中から選べば明らかな「ハズレ」は避けられるはずだ。
自分のマウスの持ち方を考えながら、最適なモデルを探してみてほしい。
1位「ロジクール G PRO X SUPERLIGHT」

ロジクールが誇る最高峰のゲーミングマウス。性能が高すぎて、ワイヤレスなのに有線マウスより遅延が少ないという逆転現象が起きている代物。しかもバッテリーが入っているとは思えないほど超軽い(63g)。E-sportsシーンが好きな人なら分かると思うが、プロゲーマー全員これ使ってんじゃね?ってくらいプロの使用率が高い。
性能 | HERO 25Kセンサー採用 超高速無線通信技術LIGHTSPEED採用 ボタン数:6個(左右クリック、ホイール、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
軽さ | 63g |
フィット感 | 幅63.5mm / 全長125mm / 高さ40mm 中くらいのサイズ感 かぶせ持ち:普通 つかみ持ち:快適 つまみ持ち:快適 |
耐久性 | クリックボタンの耐久性:2000万回 |
コスパ | Amazon価格:16,200円 2年間保証付き |
2位「EndgameGear XM1r」

EndgameGearはまだ新しいメーカーだが、このマウスのクオリティは全ゲーミングマウスの中でも頂点に近いと思う。サラサラな触り心地、ボタンの押し心地、部品精度の高さ…工業製品としてはケチのつけようがない品質。薄型なデザインなので、手のひらをべったり被せるよりはつかみ持ちやつまみ持ちが合う。
性能 | PixArt PAW3370センサー ボタン数:6個(左右クリック、ホイール、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
軽さ | 71g |
フィット感 | 幅65mm / 全長122mm / 高さ38mm 中くらいのサイズ かぶせ持ち:微妙 つかみ持ち:超快適 つまみ持ち:快適 |
耐久性 | クリックボタンの耐久性:8000万回 |
コスパ | Amazon価格:7,980円 2年間保証付き |
3位「ロジクール G304」

ロジクールの入門用ゲーミングマウス。3000円台というお値打ち価格にも関わらず内部パーツは1万円級のマウスに匹敵するスペック。質感はまぁ少し安っちいのだが、コスパの良さは全ゲーミングマウス中1、2を争うレベル。いきなり高いマウスを買うのはちょっと…という初心者はまずこれを買えばOK。
性能 | HERO 12Kセンサー採用 超高速無線通信技術LIGHTSPEED採用 ボタン数:6個(左右クリック、ホイール、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
軽さ | 単3電池使用時:99g 単4電池+スペーサー使用時:88g |
フィット感 | 幅62mm / 全長116mm / 高さ38mm やや小さめのサイズ感 かぶせ持ち:薄くてちょい持ちづらい つかみ持ち:快適 つまみ持ち:快適 |
耐久性 | クリックボタンの耐久性:1000万回 乾電池式なのでバッテリーのヘタリとは無縁 |
コスパ | Amazon価格:3,800円 2年間保証付き |
4位「CoolerMaster MM720」

右クリックボタンの横にさらにもう1個ボタンがあるかのような不思議な形のマウス。でもこれ、購入した人から「めちゃくちゃ手にフィットするんだが…」という声が続出する超評判の良いマウスなのだ。しかも重さ49gとありえないほど軽いのも強み。見た目はちょいヘンテコだけど、手にフィットするマウスが欲しいならすごくオススメ。
性能 | PMW3389センサー搭載 ボタン数:6個(左右クリック、ホイール、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
軽さ | 重さ49g 高耐久・超軽量のやわらかいウルトラウィーブケーブル採用 |
フィット感 | 幅76mm / 全長105mm / 高さ37mm 中くらいのサイズ・かなり幅広 かぶせ持ち:快適 つかみ持ち:超快適 つまみ持ち:普通 |
耐久性 | クリックボタンの耐久性:7000万回 |
コスパ | Amazon価格:6,892円 2年間保証付き |
5位「ロジクール G600t」

親指のところに大量にボタンが付いている多ボタンマウス。全ボタンがマクロや連射機能に対応しており、MMORPGやハクスラ系ゲームの操作がめちゃくちゃ快適になる。PCでFF14やるなら必須レベル。また、マクロ機能を応用すれば普段のPCワークもかなり効率化するため、仕事用にこのマウスを選ぶ人も多い。
性能 | ボタン数:合計20個(左右クリック、左サイド×12、右サイド×1、ホイールボタン、左右チルト、ホイール下×2) |
軽さ | 139g |
フィット感 | 幅75mm / 全長118mm / 高さ41mm 幅広、やや大きめのサイズ感 かぶせ持ち:快適 つかみ持ち:快適 つまみ持ち:重くてちょっと微妙 |
耐久性 | ボタンが20箇所もあるので壊れる箇所が多い |
コスパ | Amazon価格:7,382円 2年間保証付き |
高いマウスと安いマウスはなにが違うの?
ランキングを見て「えっ、ゲーミングマウスってこんなに高いの?」と驚いた人もいるかもしれない。
最近では1万円以上するマウスも珍しくないが、たかがマウスがどうしてそんなに高いのだろうか?
主な理由は以下の2つだ。
- マウスの動きを読み取る「センサー」が高性能だから
- 「超低遅延ワイヤレス通信」が新しい技術だから
高級なゲーミングマウスはマウスパッドの上を滑らせたときの「ポインタの読み取り精度」がめちゃくちゃ正確だ。いくらハードにガシガシ動かそうが寸分違わず読み取ってくれる。
特にFPS系のゲームはマウス操作の精密さがめちゃくちゃ大事だから、高性能なセンサーには需要がある。だから高い。

あと最近はワイヤレスタイプのゲーミングマウスが急に増えてきたけど、それは「ゲーマーが満足するレベルの低遅延なワイヤレス通信ができるようになってきたから」という理由が大きいだろう。ゲームの世界ではコンマ秒レベルの遅延が命取りになるから、ほんの数年前まではワイヤレスのゲーミングマウスは存在しなかった。
”まともに使える性能”の無線マウスは最近やっと出てきたばかりなので、現時点ではまだまだ高い。
つまり、1万円を超えるようなマウスは「高性能センサーを搭載した低遅延ワイヤレスマウス」であることが多い。あと数年もすればワイヤレスゲーミングマウスもさらに安くなるとは思うけど、現時点では無線のゲーミングマウスは高級品なのだ。
いまプロゲーマーの間では「軽量マウス」が流行中

2018年に「finalmouse Air58 Ninja」という穴あき軽量マウスが大ヒットしたのをきっかけに、ゲーミングマウス業界は空前の「軽量マウスブーム」となっている。
プロゲーマーが使用しているマウスを見ても、その傾向は明らかだ。
Apex Legendsのプロに人気のモデル

マウス名 | マウスの重さ | 使用者数(全77人中) | |
---|---|---|---|
1位 | Logitech G Pro Wireless | 80g | 22人 |
2位 | Logitech G Pro X Superlight | 63g | 9人 |
3位 | FinalMouse Ultralight 2 | 47g | 6人 |
プロゲーマーがどんなデバイスを使用しているかを調査している海外サイト「ProSettings.net」によると、Apex Legendsのプロとして活動している選手に人気のマウスは上記のとおり。
1位のG Pro Wirelessは「ワイヤレスなのにめちゃくちゃ軽量なゲーミングマウス」として一世を風靡したモデルで、世界で最も人気のゲーミングマウスと言われている。
2位のG Pro X Superlightは、そんなG Pro Wirelessをさらに軽量化したモデルだ。形や性能はほとんど変わっておらず「本当にただ中身を軽量化しただけ」に近い。ロジクールは似たようなラインナップをやたらに増やすメーカーではないので、ただ重さを削っただけの物を新商品として打ち出すのは極めて珍しい。
それほど「軽量であること」の需要が高まっているということだろう。
VALORANTのプロに人気のモデル

マウス名 | マウスの重さ | 使用者数(全235人中) | |
---|---|---|---|
1位 | Logitech G Pro Wireless | 80g | 61人 |
2位 | Logitech G Pro X Superlight | 63g | 33人 |
3位 | Logitech G703 | 94.5g | 9人 |
VALORANTプロの状況も調べてみた。
3位のG703こそ軽量マウスではものの、やはり最も人気なのはロジクールの軽量マウスG Pro Wirelessであることに変わりはないようだ。
FF14などのMMORPGは「多ボタンマウス」が便利

MMORPGを遊ぶなら多ボタンマウスがあると便利だ。
例えばこの写真の「ロジクール G600t」というマウスは、親指の部分に12個もサイドボタンが付いている。しかもすべてのボタンがマクロや連射機能に対応しており、好きなようにキー割り当てをカスタマイズすることができるのだ。
筆者も光の戦士なのでよく分かるんだけど、FF14はゲーム中に押さなきゃいけないキーが多すぎる。WASDに指を置いたままじゃ絶対に指が届かないキーにまでアクションを登録しないと間に合わない。だからどんなに他に使いたいマウスがあったとしてもFF14をプレイするときは必ずG600tを引っ張り出してくる。
それぐらい、MMOを遊ぶときには多ボタンマウスが便利だ。
多ボタンマウスのおすすめモデル
ロジクール G600t
多ボタンマウスと言えばこれ、という代表的なモデル。センサーなどの性能は今となっては古いが、MMORPGをやるだけなら高性能なセンサーは必要ないので問題にはならないだろう。とはいえ、そろそろロジクールさんはG600tの後継モデルを出してもいいんじゃないかなあ~(チラッチラッ)
Razer Naga Pro
ボタン数20個、使い勝手的にはロジクールG600tとほとんど同じ感覚で使えるマウス。しかしこちらはワイヤレス仕様で、センサーやクリックボタンなどの部品は最新スペック。性能はこちらのほうが圧倒的に上。デメリットは価格が高いこと。
ケーブルが邪魔に感じたら「マウスバンジー」を使おう

マウスのケーブルが突っ張る、引きずってる感覚が気持ち悪い!と感じる人はマウスバンジーを使おう。
マウスバンジーとは有線マウスのケーブルを吊り上げておくためのアイテム。これを使うとケーブルの長さを一定でキープすることができるので、ケーブルが重力で突っ張るような不快感からオサラバすることができるのだ。


マウスバンジーには「据え置き型」と「貼り付け型」がある。デスクの上に置いて使いたい人は下記のような据え置き型マウスバンジーがおすすめ。
ただし机が狭かったり机の上が散らかっている人はマウスバンジーを置く場所を確保できないかもしれない。そういう人はモニターのベゼルなどに固定して使う貼り付け型マウスバンジーがおすすめだ。
Pulsar Gamingのマイクロバンジーはモニターのベゼルに貼り付けるタイプのマウスバンジー。デスクの上を占領しないので気軽に導入できるのがいいところ。筆者が使っているのもこれ。
« Pulsar Gaming マイクロバンジーのレビューを読む
結束バンドを使ってマウスの操作性をアップさせる裏技
ついでにマウスバンジーを使う際のちょっとした裏技をご紹介。
マウスのケーブルに結束バンドを2つ巻きつけると、有線マウスの操作感をさらに快適にすることができるのだ。
やり方は下記ツイートを参照。
マウスバンジーとこの裏技を組み合わせると、まるでワイヤレスマウスかのような使用感で有線マウスを使うことができる。
結束バンドは100円ショップやホームセンターに行けば数百円程度で購入できるので、ケーブルが不快な人はぜひ試してみてほしい。
ごく稀にマウスとマウスパッドの相性が悪いことがあるよ
ゲーミングマウスによっては「特定のマウスパッドとの相性が悪く、ポインタが反応しない」という不具合が発生することがある。
特に「ガラス製」「金属製」のマウスパッドでポインタの読み取り不良が起きやすいようで、金属製ゲーミングマウスパッドを販売するメーカー「NINJA RAT MAT」の調査結果によると、G PRO WIRELESSやG402などの人気モデルでも金属のマウスパッドのうえでは不具合が起きるとのこと。

「クリックとかはできるのに、カーソルの動きがなんかおかしい」という場合は、マウスパッドとの相性が悪いのかもしれない。
一般的な布製のゲーミングマウスパッドを使っていればまず起きない不具合だが、一応頭の片隅に置いておくといいだろう。
【結論】ゲーミングマウスは持ちやすさで選ぼう!

結論
- 「マウスの持ち方」によって最適なマウスは違うよ
- ApexやVALORANTなどのFPSには軽いマウスがおすすめ
- MMORPGをやるなら多ボタンマウスがおすすめ
2022年現在、ゲーミングマウスの性能は頭打ち状態だ。
正直言って、3,000円のマウスも16,000円のマウスも性能差はほとんど無い。
なのでゲーミングマウスを選ぶときは「持ちやすさ」を重視するのがおすすめだ。
当記事を参考に、ぜひ自分にピッタリのマウスを探してみてほしい。
コメント
コメント一覧 (2件)
マウスについてなんでがつい最近出たhyperx pulesefire wirelessを買ったのですが、以前使っていたgproの優先と同じ設定(同じdpiと同じゲーム感度)なのですが振り向きの距離が全然違いました。これってメーカーによって振り向きが違うのでしょうか?私の友達にも試してもらったのですが、logiの友達は同じだったのですが、razerの友達はまたhyperxやlogiとも振り向きが違いました。
今回メーカーを変えたのは初めてだったので、気になりました。kessyさんがレビューしたマウスも同じなのでしょうか?
実験環境 apexlegendsの射撃訓練場
自分 gpro有線 hyperx pulesefire wireless
友達1 g703h
友達2 razer deathadder v3
コメントありがとうございます。
結論から言うと同じDPIでもマウスごとに振り向きは違います。
マウスのソールの厚みが違えばセンサーとマウスパッドの距離もコンマ数ミリ変わりますし、
センサーの型番が違えば挙動も微妙に変わりますし、
マウスパッドとセンサーの相性によっても変わります。
世の中に完璧なマウスというのはまだ存在しないので、どうしても微妙な差は生まれてしまいます。
「そういうもの」だと割り切って、マウスを変えたら感度を合わせる、という習慣を付けるしかありませんね。