Apex LegendsやVALORANTのようなPCゲームは、ぶっちゃけ良いマウスを使えばそれなりの成績を出せます。レースにおける「車の性能」と同じぐらい大事なのが、FPSにおける「マウスの性能」です。
当記事では、ゲーミングマウスの選び方とおすすめのゲーミングマウスを初心者向けに図解を交えながら解説していきます。自分に合ったマウスの選び方が分からないという方は参考にしてみてください。
ゲーミングマウスの上手な選び方
筆者はこれまでにゲーミングマウスを50個以上買って試してきました。
その結論から言うと、ゲーミングマウスは「自分の手にフィットするか」がなにより大事です。
自分の「マウスの持ち方」に注目してみよう
ではどうやって自分にフィットしたマウスを探すのかというと、まずは自分の「マウスの持ち方」を知る必要があります。
ゲーミングマウスの世界では、マウスの持ち方を
- かぶせ持ち (Palm Grip)
- つかみ持ち (Claw Grip)
- つまみ持ち (Fingertip Grip)
の3種類に分けて考えるのが通例です。世界共通の考え方なので、カッコ内のワードを使えば海外のフレンドにも通じます。覚えておいて損はないでしょう。
マウスの形も「かぶせ持ちに合う形」「つかみ持ちに合う形」…みたいな思想で設計されている事が多いため、自分にぴったりのマウスを選ぶためには、まず自分のマウスの持ち方はどれに当てはまるのかを把握しておきましょう。
ではこの3種類の持ち方を図解で解説していきますね。
かぶせ持ち … 大きめのマウスが最適
マウスに手のひら全体をガバっとかぶせるような持ち方は「かぶせ持ち」と呼びます。
かぶせ持ちでマウスを持つ人には「大きめのマウス」が向いているでしょう。
かぶせ持ちに向いているマウスを見る(クリックで開く)
ZOWIE EC2
ZOWIE EC2はかぶせ持ち用のマウスの代表的な存在。EC2の形を参考にしたマウスがいろいろなメーカーから発売されるほどゲーミングマウス業界に大きな影響を与えました。
吸い付くような絶妙な触り心地が特徴。この何とも言えない手が吸い込まれるような触り心地は、いまだに他社のマウスで感じたことがないです。なんなんだろう。表面のコーティングがいいのかな。PCゲーマーなら一度は試すべきド定番マウスです。
Razer DeathAdder V3
Razerの定番ゲーミングマウス。DeathAdderもZOWIE ECと同じぐらい大人気のシリーズですね。筆者がPCゲームに手を染めた15年前にはすでに定番マウスとして定着していました。
Razerのマウスは常に業界最先端のスペックで発売されるのが特徴。スペック厨の人はRazerの最新モデルを買っておけば間違いありません。
かぶせ持ちに向いている大きめのエルゴノミクス形状です。
つかみ持ち … 尻高なマウスが最適
指をカギ爪のように立てている人は「つかみ持ち」をしていることになります。その際に手のひらも軽くマウスに触れている人も多いです。
つかみ持ちをする人には、「尻高なマウス」がおすすめです。
ここで言う”尻高”とは、マウスの後方部分(おしり)が分厚くなっているような形状のことを指します。
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Endgame Gear XM1r
つかみ持ちのために作られたようなマウス。尻高でちょっと幅広な形状がとても秀逸で、つかみ持ちが本当に快適。EndGame Gearというメーカーは比較的新しいメーカーですが、出す製品すべて評判がよく、メキメキと知名度を伸ばしているメーカーです。
Razer Viper Ultimate
ワイヤレスタイプが好きな人にはViper Ultimateがおすすめ。バッテリを搭載しているはずなのに74gしかない軽量なマウス。Razerのハイエンドマウスなので内部スペックは極上。いちいちケーブルを差さなくても置くだけで充電できる充電ドックが付属するので使い勝手は非常にいいです。
つまみ持ち … どんなマウスでも合う
手のひらを触れさせずに指先だけでマウスを保持しているなら、それは「つまみ持ち」です。
つまみ持ちはマウスの形状にあまり左右されないのが良いところで、基本的にはどんなマウスを使っても持ちづらさは感じないでしょう。
強いて言えば、軽いマウスの方が指への負担は軽いです。
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ロジクール G PRO X SUPERLIGHT
ワイヤレスなのに63gという超軽量設計。つまみ持ちに最適。左右対称でクセのない丸っこい形状をしており、このマウスを持ちづらいと感じる人はあまり居ないはず。世界で最も人気のあるゲーミングマウスのひとつ。
finalmouse Ultralight 2 Cape Town
Ultralight 2はつまみ持ちでしか使えないほど小型のゲーミングマウスです。重さは47g。このモデルに限らず、finalmouseというメーカーのマウスはどれも小型でつまみ持ちに最適なものが多いです。
ゲーミングマウスおすすめランキング TOP5
ここでは、SNSでの口コミや筆者自身の経験をもとに選定したおすすめマウスランキングを紹介します。この中から選べば明らかな「ハズレ」は避けられるはず。
自分のマウスの持ち方を考えながら、最適なモデルを探してみてください。
1位「ロジクール G PRO X SUPERLIGHT」
ロジクールが誇る最高峰のゲーミングマウス。ワイヤレスなのに有線マウスより遅延が少ないと言われている。しかもバッテリーが入っているとは思えないほど超軽い(63g)。プロゲーマー全員これ使ってんじゃね?ってくらいプロの使用率が高い。マゼンダやレッドなどカラーバリエーションも豊富なのも魅力。
性能 | HERO 25Kセンサー採用 超高速無線通信技術LIGHTSPEED採用 ボタン数:6個(左右クリック、ホイール、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
軽さ | 63g |
フィット感 | 幅63.5mm / 全長125mm / 高さ40mm 中くらいのサイズ感 かぶせ持ち:普通 つかみ持ち:快適 つまみ持ち:快適 |
耐久性 | クリックボタンの耐久性:2000万回 |
コスパ | Amazon価格:17,100円 2年間保証付き |
2位「EndgameGear XM1r」
EndgameGearはまだ新しいメーカーだが、このマウスのクオリティは全ゲーミングマウスの中でも頂点に近いと思う。サラサラな触り心地、ボタンの押し心地、部品精度の高さ…工業製品としてはケチのつけようがない品質。薄型なデザインなので、手のひらをべったり被せるよりはつかみ持ちやつまみ持ちが合う。
性能 | PixArt PAW3370センサー ボタン数:6個(左右クリック、ホイール、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
軽さ | 71g |
フィット感 | 幅65mm / 全長122mm / 高さ38mm 中くらいのサイズ かぶせ持ち:微妙 つかみ持ち:超快適 つまみ持ち:快適 |
耐久性 | クリックボタンの耐久性:8000万回 |
コスパ | Amazon価格:6,172円 2年間保証付き |
3位「ロジクール G203」
ロジクールの入門用ゲーミングマウス。3,600円。この価格でも上位モデルと同じくG HUBに対応。マクロを組んだりボタン割り当てを変更したり自由自在。コスパの良さは全ゲーミングマウス中1、2を争うレベル。いきなり高いマウスを買うのはちょっと…という初心者はまずこれを買えばOK。
性能 | 解像度: 200~8,000dpi ボタン数:6個(左右クリック、ホイール、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
軽さ | 85g |
フィット感 | 幅62mm / 全長116mm / 高さ38mm やや小さめのサイズ感 かぶせ持ち:薄くてちょい持ちづらい つかみ持ち:快適 つまみ持ち:快適 |
耐久性 | クリックボタンの耐久性:1000万回 |
コスパ | Amazon価格:3,600円 2年間保証付き |
4位「CoolerMaster MM720」
右クリックボタンの横にさらにもう1個ボタンがあるかのような不思議な形のマウス。でもこれ、購入した人から「めちゃくちゃ手にフィットするんだが…」という声が続出する超評判の良いマウスなのだ。しかも重さ49gとありえないほど軽いのも強み。見た目はちょいヘンテコだけど、手にフィットするマウスが欲しいならすごくオススメ。
性能 | PMW3389センサー搭載 ボタン数:6個(左右クリック、ホイール、サイドボタン×2、DPI変更ボタン) |
軽さ | 重さ49g 高耐久・超軽量のやわらかいウルトラウィーブケーブル採用 |
フィット感 | 幅76mm / 全長105mm / 高さ37mm 中くらいのサイズ・かなり幅広 かぶせ持ち:快適 つかみ持ち:超快適 つまみ持ち:普通 |
耐久性 | クリックボタンの耐久性:7000万回 |
コスパ | Amazon価格:8,064円 2年間保証付き |
5位「ロジクール G600t」
親指のところに大量にボタンが付いている多ボタンマウス。全ボタンがマクロや連射機能に対応しており、MMORPGやハクスラ系ゲームの操作がめちゃくちゃ快適になる。PCでFF14やるなら必須レベル。また、マクロ機能を応用すれば普段のPCワークもかなり効率化できる。一度慣れると他のマウスが使えなくなる中毒性の高いマウス。
性能 | ボタン数:合計20個(左右クリック、左サイド×12、右サイド×1、ホイールボタン、左右チルト、ホイール下×2) |
軽さ | 139g |
フィット感 | 幅75mm / 全長118mm / 高さ41mm 幅広、やや大きめのサイズ感 かぶせ持ち:快適 つかみ持ち:快適 つまみ持ち:重くてちょっと微妙 |
耐久性 | ボタンが20箇所もあるので壊れる箇所が多い |
コスパ | Amazon価格:5,900円 2年間保証付き |
高いマウスと安いマウスはなにが違うの?
ランキングを見て「えっ、ゲーミングマウスってこんなに高いの?」と驚いた人もいるでしょう。最近では1万円以上するマウスも珍しくありません。
どうしてそんなに高いのでしょうか?
主な理由は以下の2つです。
- マウスの動きを読み取る「センサー」が高性能だから
- 「超低遅延ワイヤレス通信」が新しい技術だから
高級なゲーミングマウスはマウスパッドの上を滑らせたときの「ポインタの読み取り精度」がめちゃくちゃ正確です。いくら激しく動かしても大丈夫なように設計されています。
特にFPS系のゲームはマウス操作の精密さがめちゃくちゃ大事なので、高性能なセンサーには需要があります。だから高い!
FPSゲームの世界ではコンマ秒レベルの遅延が命取り。ほんの数年前まではワイヤレスのゲーミングマウスなんてプロゲーマーは誰も使っていませんでした。弱いので。
しかし最近は有線接続と遜色ないレベル(むしろ有線より低遅延なワイヤレス通信があるほど)にワイヤレス通信の技術が進歩したため、「ワイヤレスゲーミングマウス」というものが続々発売されるようになりました。
今ではほとんどのプロゲーマーがロジクールのワイヤレスマウス「G PRO X」を使っている状況です。時代が変わったなあ…。
とはいえ、”まともに使える性能”の無線マウスは高度な技術を要します。それが最近のゲーミングマウスがやけに高い理由です。
いまプロゲーマーの間では「軽量マウス」が流行中
2018年に「finalmouse Air58 Ninja」という穴あき軽量マウスが大ヒットしたのをきっかけに、ゲーミングマウス業界は空前の「軽量マウスブーム」となっています。
プロゲーマーが使用しているマウスを見ても、その傾向は明らかですね。
Apex Legendsのプロに人気のモデル
マウス名 | マウスの重さ | 使用者数(全53人中) | |
---|---|---|---|
1位 | Logicool G Pro X Superlight | 63g | 15人 |
2位 | Finalmouse Starlight-12 | 47g | 4人 |
3位 | Razer Deathadder V3 Pro | 63g | 3人 |
プロゲーマーがどんなデバイスを使用しているかを調査している海外サイト「ProSettings.net」によると、Apex Legendsのプロとして活動している選手に人気のマウスは上記のとおり。
当記事でも紹介したG Pro X Superlightが一番人気でした。このマウスは本当にプロの使用率が高いです。スペックが高いのはもちろんですが、クセが少なくて万人受けする形状も理由のひとつかと思います。
2位のStarlight-12は47gしか無い超軽量マウス。Finalmouseのマウスは芸術品ともいえるほどデザインに凝っており、一部のマニアからカルト的な人気があります。
VALORANTのプロに人気のモデル
マウス名 | マウスの重さ | 使用者数(全295人中) | |
---|---|---|---|
1位 | Logicool G Pro X Superlight | 63g | 136人 |
2位 | Razer DeathAdder V3 Pro | 63g | 40人 |
3位 | Vaxee XE Wireless | 76g | 16人 |
VALORANTプロの状況。
1位のG Pro X Superlightはもはや不動の1位ですね。全体の46%の選手が使っています。これを超えるマウスなんて今後出るんでしょうか?
2位にDeathAdderが来ているのは意外。ちょっと前まではこんなに人気なかったと思います。DeathAdder V3 Proは最近発売されたばかりの最新モデルなので、V3 Proの出来がそれほど良いということでしょうかね?
G PRO Xより大型なのに重量は同じで、おまけにポーリングレート4000Hzで動作するため遅延が極限まで少ないとのこと。スペックでは完全にG PRO X超えてますね。当ブログでも近いうちにレビューしたいです。
3位のVaxee XE Wirelessは左右対称フォルムのワイヤレスマウスです。VaxeeはZOWIEの創業メンバーが新たに始めたゲーミングブランド。ZOWIEのマウスはわりと保守的で安定感がウリという感じですが、Vaxeeはより革新的な最新スペックもりもりのマウスを多くリリースしています。生産体制がまだ貧弱で品切れしがちなため、Twitterでよく炎上しています(笑)
とはいえマウス自体は評判バツグンなので、流通が安定したら確実に人気が出ると思いますね。今後注目のメーカーです。
FF14などのMMORPGは「多ボタンマウス」が便利
MMORPGを遊ぶなら多ボタンマウスがあると便利です。
MMORPGやハクスラ系のゲームは、プレイ中に押さなきゃいけないキーが非常に多いです。WASDに指を置いたままじゃ絶対に指が届かないキーにまでアクションを登録しないと間に合わないこともしばしば。
その点、例えばこの写真の「ロジクール G600t」というマウスは、親指の部分に12個もサイドボタンが付いています。しかもすべてのボタンがマクロや連射機能に対応しており、好きなようにキー割り当てをカスタマイズすることができます。
本来キーボードで押さなきゃいけないキーを10個以上マウスのサイドボタンに割り当てることができるため、キー操作が忙しいMMO系のゲームが非常に快適になるんです。
多ボタンマウスのおすすめモデル
ロジクール G600t
多ボタンマウスと言えばこれ、という代表的なモデル。FF14などのMMORPGを遊ぶ人には必需品といっても過言ではないです。これを使うだけで遊びやすさが断然違う。
個人的にはそろそろワイヤレスに対応した後継機種を出してほしいんですが、今はFPS向けのマウスしか話題にならないので完全に後回しにされちゃってますね…。
Razer Naga Pro
Razerのハイエンド多ボタンマウス。ワイヤレス仕様。アタッチメントを交換することでサイドボタンのレイアウトを変更できます。センサーやクリックボタンなどの部品はRazerの最新スペックを搭載。G600tが裸足で逃げ出すぐらいハイスペックなマウスになっています。
ただし価格も圧倒的に高いです。個人的にはMMORPG向けマウスはこんなにハイスペックにする必要ないと思うんですが…。最高のデバイスで遊びたい人向けですね。
Razer Naga V2 HyperSpeed
こちらはNaga V2 Proからサイドボタンのレイアウト変更機能を廃止した廉価バージョン。
とはいえただの廉価版というわけではなく、V2 Proにはない魅力がいくつかあります。
Naga V2 Proと違う点
- サイドボタンのレイアウト変更はできない
- 左クリックの端っこにボタンがある
- ホイールのフリースクロール機能がある
- クリックボタンが光学スイッチではなくメカニカルスイッチ
- センサー性能は同じ
- 重さが少しだけ軽い(Pro:134g / HyperSpeed:電池込みで125g)
フリースクロール機能はProにはありませんし、光学スイッチの押し心地が嫌いな人にはメカニカルスイッチ仕様のHyperSpeedのほうが優秀に感じるかもしれません。
値段はProの半額。個人的にはProより断然こっち派です。MMOに3万のマウスなんていらねー!差額で課金したほうがマシ!という方はこちらを推奨。
ケーブルが邪魔に感じたら「マウスバンジー」を使おう
マウスのケーブルが突っ張る、引きずってる感覚が気持ち悪い!と感じる人はマウスバンジーを使うのがおすすめ。
マウスバンジーとは有線マウスのケーブルを吊り上げておくためのアイテム。これを使うとケーブルの長さを一定でキープすることができるので、ケーブルが重力で突っ張るような不快感からオサラバすることができます。
マウスバンジーについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【結論】ゲーミングマウスは持ちやすさで選ぼう!
結論
- 「マウスの持ち方」によって最適なマウスは違う
- ApexやVALORANTなどのFPSには軽いマウスがおすすめ
- MMORPGをやるなら多ボタンマウスがおすすめ
使いやすいゲーミングマウスを買うことは、PCゲームの成績をアップさせる大きな助けになります。
試しに買ってみたいけど予算が少ない、という場合は迷わずロジクールG304を。
お年玉、ボーナス等で少し予算をかけられる余裕ができた!という人はG PRO X SUPERLIGHTを買っておけば間違いありません。世界中のプロゲーマーが愛用するマウスです。