ゲーミングマウスを快適に操作するために作られたゲーム専用マウスパッド、ゲーミングマウスパッド。
一般的なマウスパッドよりサイズが大きくてマウスを動かしやすく、なおかつ「ブレーキ性重視」「滑りやすさ重視」のように製品ごとに使用感がぜんぜん違うため、自分に合ったマウスパッドを使うとAIM精度が格段にアップする。PCゲームの戦績を左右する重要なアイテムだ。
当記事は、そんなゲーミングマウスパッドの上手な選び方やおすすめのマウスパッドを初心者にも分かりやすいように解説していく。
ゲーミングマウスパッドの上手な選び方
マウスパッドは人によって好みが大きく分かれる製品なので、これ一択!という定番モデルは存在しない。
枕や化粧品、靴などと同じく「自分の体質(好み)に合っている製品かどうか」が最も重要だ。もちろん高級品を買えば満足できる可能性は高いだろうが、安い製品が粗悪というわけではない。合う合わないが全て。
以下に、ゲーミングマウスパッドを選ぶにあたって知っておくべき3つのポイントを解説したので、自分にはどんなマウスパッドが合っているかな?とまずは想像してみてほしい。
素材ごとの特性を知っておこう
ゲーミングマウスパッドの布タイプがほとんどだが、最近ではガラスコーティング系のマウスパッドやプラスチック製のマウスパッドというものも存在する。
それぞれの特徴をまとめてみたので、自分のプレイスタイルに合った素材を選んでみよう。
布系マウスパッドの特徴

- 柔らかい
- 洗える
- 汗を吸収する(染み込む)
- 劣化しやすい
- 冬でも冷たくない
ガラスコーティング系マウスパッドの特徴

- 布より少し硬い
- 良く滑る
- 汗を吸収しない(染み込まない)
- 布よりは劣化しにくい
- 冬だと冷たい
プラスチック系マウスパッドの特徴

- カチカチで全く沈み込まない
- マウスとの相性が激しい(合わないマウスだと全然滑らない)
- 汗を吸収しない(染み込まない)
- ほとんど劣化しない
- 冬だと冷たい
この中で一番デメリットが少なくて使いやすいのは「布」だ。
今使っているマウスパッドに不満があって、あえて布以外の素材を試してみたい!という人はガラスやプラを買ってみてもいいかもしれない。しかし、初心者はおとなしく布にしておいたほうが無難だ。
大きいほうがマウスを動かしやすい
ゲーミングマウスパッドは「マウスを自由にブンブン振り回せるようにする」ためのものだ。そのため色々なサイズが用意されている。
よくあるサイズ(M・L・XL)を写真に撮ってみたので、どれぐらいの大きさが良さそうか想像してみよう。
Mサイズ(横320×縦270 mm)

事務用のマウスパッドと変わらない大きさ。FPSをやるにはちょっと小さいかも。
Lサイズ(横470×縦390 mm)

マウスを大きく振り回せる大きさ。FPS民に人気のサイズ。
XLサイズ(横900×縦400 mm)

机全体を覆っちゃう大きさ。机の保護にもなるし、オシャレなデザインのマウスパッドだとインテリアにもなる。
PCゲーマーにおすすめなのはLサイズだ。というか多くのゲーミングマウスパッドはだいたいLサイズなので、Lサイズが嫌なひとだけ他のサイズを検討すればいいだろう。
フチ縫い加工(エッジ加工)されてると手首が痛くない

布製のマウスパッドにはフチが切りっぱなしのタイプとフチ縫い加工(エッジ加工)が施されているタイプがある。
切りっぱなしだと毛玉が付きやすいので手首が痛くなってくるが、余計な加工がされていないぶん、端っこまで使い心地が均一だ。
それに対してフチ縫い加工(エッジ加工)が施されているマウスパッドは毛玉が付きづらく、手首への触り心地も優しい。ただし切りっぱなしタイプよりもたいてい値段が高い。
人によって好みはあるが、使い心地が良い(肌触りが優しい)のは明らかにフチ縫い加工タイプだ。摩擦で手首がヒリヒリしやすい人はこの点に気をつけてマウスパッドを選ぶといいだろう。
ゲーミングマウスパッドおすすめランキング
ここでは巷で流行っているゲーミングマウスパッドを片っ端から購入レビューしている筆者が「本当に使いやすい!」と感じたマウスパッドを紹介する。
人によって好みは違うと思うが、この中から選べば明らかな「ハズレ」は避けられるはずだ。
1位「ロジクール G640r」

ロジクールの定番マウスパッド。安くて誰にとっても使いやすい「中程度の滑り具合」がウリ。そして何より価格が安い!非常に多くのゲーマーが愛用しているので、初心者はまずこれを買ってみて、合わなかったら他のを検討すればOK。フチが切りっぱなしなので毛玉が溜まってくるのが欠点。
大きさ | 横460×縦400 mm |
厚み | 3mm |
長所 | 誰にでも合うクセのない滑り心地 世界中のゲーマーに愛されている人気商品 値段が安い |
短所 | フチが切りっぱなしなので毛玉がたまる 右下のGロゴでマウスが引っかかる |
価格 | Amazon価格:2,200円 |

2位「ZOWIE G-SR」

多くのプロゲーマーが愛用する高品質マウスパッド。特徴は少しザラザラな滑り心地。マウスのコントロール性が高く、1ドット単位の精密なAIMが求められるCSGOやVALORANTのようなゲームに向いている。値段は高いが、モノとしての作りは非常に高品質。裏面が滑りやすいのが唯一の欠点
大きさ | 横470×縦390 mm |
厚み | 3.5mm |
長所 | 少しザラザラでコントロール性が高い フチ縫い加工がしてあって手首が痛くない 梱包時の「巻きグセ」がすぐに取れる(すぐ平らになる) |
短所 | 値段が高い 裏面の滑り止め効果が弱く、よくズレる |
価格 | Amazon価格:4,980円 |

3位「Esports Tiger Neon」

派手なデザインが特徴だが、実はものすごく使いやすいマウスパッド。シルクのようなサラサラふわふわな触り心地。肌触りが非常に優しいので、マウスパッドが擦れて手首が痛くなっちゃう…という人はこれを試してみてほしい。3種類のサイズから選べる。
大きさ | Medium(415 x 355 x 4mm) Large(480 x 400 x 4mm) X-Large(900 x 400 x 4mm) |
厚み | 4mm |
長所 | サラサラふわふわな触り心地 丁寧なフチ縫い加工が手首に優しい スピード系の使用感 |
短所 | 繊細な生地なので毛玉がたまりやすい 値段が高い |
価格 | Amazon価格:5,200円 |

プロゲーマーに人気のマウスパッド まとめ
ゲームがうまい人達はどんなマウスパッドを使っているんだろう?参考にしたい…という方も多いはず。
ということで、ここではプロゲーマーの使用デバイスを調査しているサイト「ProSettings.net」の協力のもと、プロゲーマー達に人気のマウスパッドを各ゲームごとにまとめていく。
実際にトップに上り詰めている人が使用している商品なので、大いに参考になるはずだ。
Apex Legendsプレイヤーに人気のマウスパッド

マウスパッド名 | 使用者数(104人中) | |
---|---|---|
1位 | ロジクール G640 | 20人 |
2位 | HyperX Fury S Speed Edition | 5人 |
3位 | SteelSeries QCK XXL | 4人 |
Apexのプロに最も人気なのはロジクール G640。当記事のおすすめランキングでも1位に置いたこのマウスパッドは、誰にでも合うオーソドックスな使い心地が特徴。
プロゲーマーなのでさぞ高級品を使っているかと思いきや、意外にも一般プレイヤーと同じようなマウスパッドを使っているようだ。
VALORANTプレイヤーに人気のマウスパッド

マウスパッド名 | 使用者数(238人中) | |
---|---|---|
1位 | ロジクール G640 | 41人 |
1位 | ZOWIE G-SR | 41人 |
3位 | ZOWIE G-SR-SE | 23人 |
VALORANTのプロに人気なのも同じくロジクール G640。いかに使っているプレイヤーが多い定番商品なのかが分かる。
ただ、同率1位でZOWIE G-SRが同じぐらい人気なのが面白い。G-SRはコントロールしやすさを重視したザラザラ系の触り心地で、ドット単位の精密AIMが要求されるVALORANTのようなゲームにぴったりのマウスパッドだ。
フォートナイトプレイヤーに人気のマウスパッド

マウスパッド名 | 使用者数(232人中) | |
---|---|---|
1位 | ZOWIE G-SR-SE | 36人 |
2位 | ロジクール G640 | 26人 |
3位 | Glorious 3XL | 18人 |
フォートナイトのプロに人気なのはZOWIE G-SR-SEという結果に。G-SR-SEはG-SRをスピード寄りに改良したような商品で、スーッと素早くマウスを滑らせることができるのが特徴。
フォートナイトは建築バトルなどで他ゲーではありえないほど高速でマウスをぶん回すから、スピード系のマウスパッドが好まれているようだ。
ちなみに3位のGlorious 3XLは、有名プレイヤー「Tfue」が使用したことで一躍有名になったマウスパッド。机全体を覆うほどクッソデカイのが特徴。Tfueはフォートナイト界では絶対的な有名度を誇るから、影響されたプロも多いということだろう。
Overwatchプレイヤーに人気のマウスパッド

マウスパッド名 | 使用者数(186人中) | |
---|---|---|
1位 | ロジクール G640 | 59人 |
2位 | Zowie G-SR | 23人 |
3位 | Razer Gigantus | 11人 |
オーバーウォッチのプロに人気なのは安定のロジクール G640。思ったのだが、もしかしたらプロはマウスパッドを頻繁に交換するから価格が安いG640を使用しているのかもしれない。1枚2,200円で購入できるので、仮に月1で交換したって大した負担にはならないだろう。
面白いのは3位がRazer Gigantusだという点。なぜならGigantusは何とも珍しい「正方形」の大型マウスパッドだからだ。別に有名なモデルでもないので、これを選んだプロはいろいろなマウスパッドを試しまくったんだろうな、と推測できる。
Overwatchは高低差が非常に激しいゲームだから、上下のAIMを楽にするために縦に長いマウスパッドが必要だったのかもしれない。確かに445×445mmというサイズは唯一無二なので、オーバーウォッチのような高低差のあるゲームには最適だろう。
3位までのランキングを見るだけでも、ゲームごとにどんなマウスパッドが適しているのかなんとなく傾向が分かるのが面白い。参考になれば幸いだ。
デスク全体に敷くような超大型マウスパッドもあるよ

ゲーミングマウスパッドの中には机を全部覆ってしまうほどの超大型サイズもある。
超大型マウスパッドのメリット
- 右手と左手の高さが同じになる
- コースターとしても使える
- まずズレることがない
超大型マウスパッドのデメリット
- 処分に困る
- デカイとはいえマウスをよく動かす部分がヘタってきたら実質終了
マウスパッドとしての実用性…という意味では、キーボードの下まで敷く意味は一切ない。超大型マウスパッドはどちらかというとオシャレアイテムとして導入する意味のほうが強いだろう。


デザイン性に優れた超大型デスクマットは海外サイトで販売されていることが多いので上級者向けだが、気になった人は調べてみてほしい。
「deskmat」「deskpad」などと検索すればヒットするはずだ。
マウスの滑りを維持するためには「ソールの交換」も視野に

マウスの滑りが悪くなってきたら、マウスの裏側に貼ってある「ソール」の交換も視野に入れてみよう。
ソールはPTFE(テフロン)という素材で作られている事が多く、爪で擦っただけで傷がつくほど柔らかいパーツだ。おかげでマウスはスイスイ動くのだが、長期間使っているとテフロンはすり減って滑りが悪くなってしまう。
最近ではサードパーティメーカーからゲーミングマウスの交換用ソールというのが色々と発売されているから、もしマウスの滑りが悪くなってきたと感じたらソールの交換も試してみよう。
交換用ソールを発売している代表的なメーカーは「Hyperglide」「Esports Tiger」など。当ブログでもいくつかソールをレビューしているので、よかったら参考にしてみてほしい。


まとめ

- 初心者は「布」のマウスパッドがおすすめ
- FPSをやるならなるべく大きいサイズを選ぼう
- マウスの滑りが悪くなってきたらソール交換も試してみよう
マウスパッドを変えると、同じマウスでもAIMの感覚が微妙に変わる。
自分に合うマウスパッドを見つけられると本当にゲームが楽しくなるから、当記事を参考に相棒と呼べるマウスパッドをぜひ探してみてほしい。
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