ZOWIEのゲーミングマウス「ECシリーズ」が新しくなったので、使用感をレビューします。
ECシリーズと言えば、ZOWIEが誇る超絶大人気なゲーミングマウス。
ProSettings.netの集計によると、ECシリーズはプロゲーマーに最も選ばれているマウスだそうです。
今まではEC1-A・EC2-A・EC1-B・EC2-Bという4機種によって構成されていたECシリーズですが、
この度2019年11月のアップデートにより、
- EC1
- EC2
という2つのモデルに統合されました。
レビュワーとして活動しているぼくからしても「ZOWIEのマウスは似たような機種が多いな…」と思っていましたので、今回の変更で初心者にも選びやすいラインナップになったのではないでしょうか。
ということで、さっそく使用感をレビューしていきます。
EC1とEC2の比較もしていくので、「どっちにしようかな?」と思っている方は要チェックです!
ZOWIE EC1 / EC2 のスペックと外観
EC1およびEC2は、ZOWIEの代表的なゲーミングマウス「ECシリーズ」の最新モデルです。
ZOWIE曰く、「ZOWIE EC-A」シリーズと「ZOWIE EC-B」シリーズの良いところを融合したとのこと。
- センサー:PixArt PMW3360
- DPI:400 / 800 / 1600 / 3200
- ポーリングレート:125 / 500 / 1000 Hz
- 重さ:EC1…97g、EC2…90g
- プラグ・アンド・プレイ(ドライバーインストール不要)
- ソールの形状:上下に2枚
今回のECは、
- センサー:EC-Bと同じPMW3360を採用
- ソール:評判の良かったEC-Aのタイプに回帰
と、まさにEC-AとEC-Bを合体させたかのようなスペック。
つまり今回のマイナーアップデートは「変更」であって、「進化」ではないというところがポイントです。
こんなに細かいアップデートが実施されるなんて、長年ゲーマーに愛されてきたECならではですね。
箱のデザインと付属品の内容などは、従来のEC-A・EC-Bと同じのようですね。
マウス本体。
ちなみに、EC1とEC2の違いは大きさだけ。
なので、写真で詳しく紹介するのはEC1のみとさせていただきます。
2つ並べて撮影してみたら、間違い探しみたいな写真になったので…(笑)
形状が分かりやすいように、360度回せるようにしてみました。
改めて見ても、無駄がない完璧な形ですよね。
多くのプロゲーマーに選ばれているのも頷けます…。
黒いホイールは、EC-Bと同じかな?
ちなみに、ホイールの操作感もEC-A / EC-Bから特に変わってないと思います。
ガタ(あそび)が大きく、ノッチのヤマが大きい独特な操作感。
メーカーの思想的に、操作の快適性よりも誤入力の防止に重きを置いているように感じますね。
軽い力でスルスル回せるホイールが好きな人には合わないかも…
ソールは、大きめの物が上下に付いている2点タイプ。
EC-Aと全く同じ形状のため、Hyperglideなどのサードパーティ製マウスソールもEC-A用をそのまま使えるかと思います。
ケーブルは、ビニール被覆の一般的なタイプ。
硬くはないですが弾力が強いため、個人的にはマウスバンジー必須ですね。
EC1とEC2の大きさを比較してみた
既にECシリーズを愛用している方には関係ないですが、「今回が初めてのEC」という方も多いかと思います。
そこで、改めてEC1とEC2の大きさを比較してみることにしました!
EC1 | EC2 | |
---|---|---|
長さ | 128mm | 120mm |
幅 | 64mm | 61mm |
高さ | 43mm | 40mm |
重さ | 97g | 90g |
後ほど手に持ってみた画像も載せますが、「どっちでもいいでしょ」で済ませられない程度には差がありますね。
当然、持ってみた時の感触も別物。
ついでに、大きさの近い他社製マウスとも比較してみました。
ぼくの手持ちの中から、大きさが似ているマウスをチョイスしました。
EC2の大きさは、ゲーミングマウスとしてはごくごく普通。
しかしEC1はProIntelliMouseと同等の「デカいマウス」です。
これほどの大型マウスはそうそうないので、好きな人からすると貴重な選択肢ですね。
裏から見たほうが大きさの違いは分かりやすいかと思います。
(少し遠近法っぽい写りになっちゃいましたが…)
全く同じ縮尺で撮影したものを、Photoshopにて合成してみました。
形状のキャラクターは当然ながら全く同じですね。
ちなみに公式サイトでは、EC1が「大」でEC2が「中」というサイズの書き方をしてました。
ZOWIE ECの握り心地
それでは、実際にEC1およびEC2を使ってみた感想を書いていきますね!
一応書いておくと、EC1が大きい方で、EC2が小さい方です。
かぶせ持ちの感想
ECのかぶせ持ちは、本当に快適ですね!
使っている人が多いのも頷けます。
手のひら全体が吸い付くようにフィットするので、重さも全然感じません。
特にEC1は、大きさ的にもMicrosoft Pro Intellimouseとそっくりな握り心地だと感じました。
親指のポジションがわずかに違う程度。
ただ、Pro Intelliと同じくEC1は日本人の手には若干大きすぎる気もします。
EC1とEC2で迷っている友人が目の前にいたら、EC2を勧めるかなあ。
つかみ持ちの感想
単刀直入に言うと、つかみ持ちをするにはEC1は大きすぎました。
手が大きい人なら別ですが、一般的な日本の成人男性の手でつかみ持ちをするならEC2一択かと思います。
ものすごく手に馴染む形をしたマウスなので、当然つかみ持ちでもそこそこ持ちやすいです。
ただ、手とマウスの触れる面積が減れば減るほど、90g越えの重量が気になりますね。
かぶせ持ちだと全く気にならなかったのですが、つかみ持ちをした途端に「重い」と感じました。
つまみ持ちの感想
言わずもがなですが、つまみ持ちもかなり重く感じますww
形状的な不満は無いのですが、指先だけで制御しきれる重量を完全にオーバーしています。
指がマッチョな人以外、つまみ持ちはおすすめしません…。
ZOWIE ECを使ってみた感想まとめ
ぼくの独断と偏見で点数を付けるとしたら、こんな感じ。
EC1 | EC2 | |
---|---|---|
かぶせ持ち | ||
つかみ持ち | ||
つまみ持ち |
良くも悪くも、かぶせ持ちに完全特化したマウスのように感じました。
手のひらを密着させたときの安定感は抜群なものの、マウスに触る面積が減れば減るほど90g越えの重量が気になってきます。
指先でマウスを操作する人にはとことん向きませんが、かぶせ持ちでマウスをガンガン振り回す人にとっては最高の相棒ですね!
ボタンの押し心地
ボタンの押し心地がよく分かる動画を撮影してみました。
全体的に「あそび」が大きめに取られており、誤爆しづらいボタンですね!
ただ逆に、触れただけで反応するようなクイック感を求めている方からすると、指を動かす量が多くて押しづらいと感じるかも。
あくまでも、安定感、誤爆防止に重きを置いている設計だと感じました。
ZOWIE ECのセンサー性能
マウスのセンサー性能を計測するソフトMouseTesterを使い、ZOWIE ECのセンサー性能を検証してみます。
今回のECに搭載されているのはPixArt PMW3360というセンサー。
多くのゲーミングマウスに採用されているド定番品ですね。
上記のGIF動画のように「ゆっくり左右に振りはじめる→手の限界まで速く振る」という動きをMouseTesterで計測してみた結果がこちら。
ぼくが渾身の力を込めてマウスを振ると、最高速でだいたい6000㎜/sぐらいになるようです。
この数字をマウスのトラッキング速度を表す「IPS(inch per second)」という単位に直すと、約240IPSに相当します。
PixArt社の公式サイトによると、PMW3360センサーの最大トラッキング速度はMAXで250IPSとのこと。
普通の人が思いっきりマウスを振った程度なら、センサーの限界にぶつかることはなさそうですね。
ちなみに、センサーに異常がある場合は上記画像の青い点が不揃いになったりするのですが、ECに搭載された3360センサーは特に問題なさそうです。
ぼくにはザックリとした検証しかできませんが、少なくとも普通にゲームを遊んでいてセンサー性能が問題になるような事は、まず無いでしょう。
まとめ
- マウスソールは評判の良かったEC-Aのタイプに回帰
- センサーは定番のPMW3360を採用
- かぶせ持ち+ローセンシの人にとっては最高のマウス
改めて感じたのは、ECは「かぶせ持ち」に完全特化したマウスだという点。
指だけでチョチョイとマウスを持つ方からすると「デカくて重いマウス」という感想になってしまうでしょう。
ただ、かぶせ持ちで手のひらを密着させたときのフィット感は、本当に素晴らしい…。
2019年モデルが過去最高のECであることは確かなので、ローセンシでマウスを振り回すかぶせ持ちプレイヤーの方は要チェックですよ!
この記事へのコメント