HyperXから新発売のゲーミングヘッドセット「Cloud Revolver 7.1」を提供していただいたので、使用感をレビューします。
使ってみた結論:音質はモニター系のフラットな味付けですが、低音もしっかり出てます!高級ヘッドホンのような無段階調節ヘッドバンドを採用していて付け心地も良好。マイク音質はイマイチですが、初心者向けゲーミングヘッドセットとしてはコスパ抜群ですね。
長所
- フラットな音質でFPSの足音が聞き取りやすい
- 無段階調節できるヘッドバンドが快適
- ドライバーソフトウェアをインストールする必要がない
短所
- マイクは若干こもり気味
- 蒸れやすい
- ちょい重い
筆者の満足度
4
届いてから2週間ほど使ってみた感想を詳しくまとめていきます!
Cloud Revolver 7.1のデザイン・質感
まずは見た目を詳しくチェックしていきます。
うーん、ロゴ部分の素材感だけが明らかにミスマッチに感じる。それ以外は本当に格好いいと思えます。
HyperXといえば赤色がブランドカラーですが、このヘッドセットは下手に赤の差し色が入っていないので落ち着いた雰囲気です。おじさんが使っても痛くありません。
ヘッドセット側にはボリュームダイヤルなどの操作ボタンは一切なし。すべての操作は付属品のUSBオーディオコントロールボックスで行います。
あ、ちなみにケーブルは生えっぱなしでリケーブルできない仕様でした。
一応3.5mmジャックで接続することもできますが、USBオーディオコントロールボックスを使わないとマイクのミュートすらできません。実質的には「USB接続必須」な気がします。
ヘッドセット全体の重量は実測値で377gです。激重ってほどではないですが、300gを切るゲーミングヘッドセットも多いので軽くはないですねー。
Cloud Revolver 7.1の付け心地
Cloud Revolver 7.1を装着してみた感想
- ヘッドバンドが無段階調節式なので頭がラク
- イヤーパッドは低反発で柔らかいけど、蒸れる!
- じわじわと重さが効いてくるので、連続3時間着用とかは厳しい
ヘッドバンド・イヤーパッドの付け心地はとてもいいです。筆者はわりと頭がデカイのですが、Cloud Revolver 7.1はヘッドバンドの調整幅に余裕があるので頭デカ族にも優しいですね。
ゲーミングヘッドセットってわりとタイトな設計が多いので、バンドの調整幅が広いヘッドホンってそれだけで貴重なんですよねえ…。今まで何度「音とかは好きだけどヘッドバンドが短くてきつい(頭デカすぎワロエナイ…)」と思ったことか。
ただし個人的には350gを超えるヘッドホンは重さで頭頂部が痛くなるので、377gのCloud Revolver 7.1は適度な休憩が必須ですね。もう少し軽ければ言うことナシでした!
Cloud Revolver 7.1の音質(Apex/Valorantでテスト)
Cloud Revolver 7.1でFPSをプレイしてみた感想
- 耳の間近で音が鳴っている感覚 → 足音が聞きやすい
- 低音もしっかり出てる→ 爆発音などは迫力がある
音の傾向としては(良くも悪くも)脚色が薄いフラットな鳴り方です。いわゆるモニターヘッドホンみたいな音ってやつです。ドンシャリ好きな人には合いません。
ただしめちゃくちゃゲーム音が聞き取りやすいです。耳の近くで音が鳴っている感じがするというか、音ひとつひとつがバラけて聞こえます。
この”音の分離感”はゲームにおいてはメリットですが、音楽を聞くと音のまとまり感が薄れて曲がうるさく感じます。ハイハットにスティックが当たる音やギターの弦とピックが触れる音まで鮮明に聞こえちゃう感じ。音の情報量が多すぎるのかな。
まぁ音楽を楽しくリスニングするのが目的の商品ではないので、ぼくはこの「音のまとまりの無さ」はデメリットだとは思いません。ゲーム音は超聞きやすいので、ゲーミングヘッドセットとしては非常に優秀な音質だと思います。
それに、低音の厚みなどは大口径ドライバーらしい余裕を感じます。無理に低音をブーストしてる感じがなく、腹に響くような重低音が自然な音量で聞こえてくる感じで、臨場感が高いです。
Battlefieldみたいな戦争系ゲームをやると爆撃音や銃声が重厚でめちゃくちゃ楽しい!
7.1 サラウンドモードを使ってみた感想
USBオーディオコントロールボックスの「7.1」っていうボタンを押すとサラウンドモードがONになります。と言っても本当に7.1chのサラウンドヘッドホンになるわけではなく、サラウンド感を擬似的に演出したバーチャルサラウンド機能が有効になるだけです。
あくまでステレオ音声を加工して残響感を演出してるだけなので、実用性というよりは「わーなんかサラウンドっぽい!楽しい!」というための機能ですね。
という前提を踏まえて、このサラウンド機能をApex Legendsで使ってみた感想をまとめると…
Apexでサラウンドを使ってみた感想
- 低音の音圧が減った
- 足音よりも「鳥の鳴き声」や「川のせせらぎ」の効果音が強調されてしまい、索敵が困難になった
- でも”その空間にいる感”はわずかに高まるので、なんか楽しい
って感じでした。
サラウンドをオンにすると、頭からバケツを被ったような不思議な残響感に包まれます。初めはちょっと楽しいです。しかし音がやたらに反響しまくってしまうので、微小な足音を頼りに索敵するような音の聞き方は出来なくなります。
たまに気分転換でサラウンドを有効にするのは楽しいですが、「サラウンドがあればもっと勝てるのでは」を期待して買うのはやめたほうがいいです。バーチャルサラウンドはあくまでお楽しみ用の機能ですね。
Cloud Revolver 7.1のマイク音質
マイク音質は、結論から言うと「悪くはないけど良くもない」です。
音声テストをしてみたので、下記のデータを聞いてみてください(ヘッドホン推奨)
▲上記音声内でも喋っていますが、このデータはAdobe Auditionという録音ソフトで収録したものです。実際にDISCORDやPS4のボイチャを通すと音はさらに劣化します。あくまで参考程度に。
付属のUSBオーディオコントロールボックスの中にはノイズキャンセリング機能を内包したサウンドカードが内蔵されているらしく、Cloud Revolver 7.1のマイクは軽くノイズキャンセリングがかかったような音質ですね。
この音声を録音した部屋はデスクトップPC2台、空気清浄機、扇風機が騒音を奏でていたのですが、声以外のノイズはとても上手に打ち消されていると思いました。
ただし肝心の「声の音質」に関しては、ノイキャンの副作用なのか若干こもって聞こえるような気がします。なにを言っているかは問題なく聞き取れますが、決して「このヘッドセットはマイクの音がいいですよ」と吹聴するようなクオリティとは言えません。
イヤーパッドの交換方法
Cloud Revolver 7.1のイヤーパッドは合皮なので、年単位で使っていると加水分解でボロボロになってくる可能性が高いです。
でももしイヤーパッドがボロボロになったらとしても、公式から販売されている交換用イヤーパッドを買えば自分でイヤーパッドを交換することができます。
上記は厳密に言うと旧モデル「Cloud Revolver S」用のものですが、形は全く同じなので問題なく使えます。
やり方は至って簡単。イヤーパッドは爪で引っかかってるだけなので、外すときはそのまま引っ張れば外れます。そして新しいイヤーパッドをツメにパチパチはめていけばOK。
特に工具などは必要ないので、保証期間が切れちゃった後でもイヤーパッドの交換は自分で簡単にできるのはいいですね。
まとめ
- 設定ソフトが無いプラグアンドプレイ仕様のヘッドセット
- 無段階調節式のヘッドバンド
- ノイズキャンセリング付きのマイク
- E-sports向けの音質で足音が聞き取りやすい
- 頭デカ族にも優しい付け心地
- 設定ソフトをインストールする必要がない → PS4でもフル機能で使える
- マイク音質はビミョー
- 合皮のイヤーパッドが蒸れやすい
- 377gあるのでじわじわ重さが効いてくる
音質をイコライザーでいじれたりするような機能は一切付いていませんが、シンプルでいいヘッドセットだと思いました。
何より、音質がゲーム特化で非常に聞き取りやすいです。この価格帯のヘッドセットの中では低音の音圧も強いですし、足音の聞き取りやすさもピカイチ。音の分離感は特筆モノですね。
ただしマイクの音質は良くないので、基本的には1人でプレイするのがメインのカジュアルゲーマー向けヘッドセットだと思います。常にPTを組んで「一字一句逃さずメンバーに情報を伝達しないといけない」みたいなシビアな使い方をするなら外部マイクを用意したほうが良いですね。
Cloud Revolver 7.1 詳細スペック
ヘッドホン部分
ドライバー | ネオジム磁石、ダイナミック50mm径 |
タイプ | サーカムオーラル、密閉型 |
周波数応答 | 10Hz~23.2kHz |
インピーダンス | 32 Ω |
音圧レベル | 100.5dBSPL/mW (1kHz時) |
T.H.D | (全高調波歪):2%未満 |
重量 | 360g |
重量(マイク含む) | 376g |
ケーブルの長さとタイプ | 3.5mm4極プラグ(1m) |
マイク部分
方式 | エレクトレットコンデンサーマイク |
極性パターン | 単一指向性、ノイズキャンセリングタイプ |
周波数応答 | 50Hz~7.7kHz |
感度 | -40dBV (1V/Pa、1kHz時) |
USBオーディオコントロールボックス
重量 | 57g |
ケーブルの長さ | 2m |
出来ること | 音量 +/- マイク音量 +/- 7.1サラウンドモード オン/オフ マイクミュート 切り替え |
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コメント一覧 (2件)
windowsドライバーはあるのですか?
もちろんWindowsで使えます。