- 4Kモニターを買ってPC環境を快適にしたい!
- でも大きさが決められない…
- 27インチと32インチで一生悩んでる…
という方のために、おすすめの4Kモニターを紹介します。
筆者はこれまで様々な4Kモニターをテストしてきましたが、結論から書くと、いちばん使いやすかったのは32インチの4Kモニターです。
当記事では「なぜ32インチが使いやすいのか」を解説するとともに、記事後半でおすすめの4Kモニターをいくつか紹介しています。4Kモニター選びで迷っている人は参考にしてみてください。
4Kモニターを買うなら32インチがおすすめな理由
32インチの4Kモニターがおすすめな理由は以下の通り。
- 27インチは「等倍」で使うのがほぼ不可能だから
- 40インチ以上はデスクに設置するのが難しく、首も疲れる
- 32インチはモニターアームの耐荷重をオーバーしないギリギリのサイズ
順番に解説していきます。
27インチは「等倍」で使うのがほぼ不可能だから
27インチの4Kモニターは、文字が小さすぎて等倍(拡大なし)で使うのがほぼ不可能です。
どのぐらい文字が小さいのかは、下記の画像を見てみてください。
iPhone側の電池残量やアプリ名などの文字と、モニターのブラウザに表示されている「google.com/~~」の文字がほぼ同じ大きさなのが分かりますでしょうか?
スマホは手に持って操作する端末なのでこの文字サイズでも何とか読めますが、PCモニターは目との距離が離れているのでこの文字サイズはかなりキツイです。
例えるなら、27インチの4Kモニターは腕をピーンと伸ばした状態でスマホの小さい字を読んでいるようなもの。眼球のトレーニングか???と言いたくなるような使い心地です…。
なので実質的に、27インチの4Kモニターは「拡大表示」が必須になります。
まともに文字を読みたければ最低でも125%、快適性を考えれば150%に拡大したくなるでしょう。
しかし当たり前ですが、拡大表示をすればするほど「画面に表示できる情報量」はどんどん減っていきます。
仮に150%に拡大表示したとすると、実質的な解像度は…
- 横幅3840px÷1.5=2560px
- 縦幅2160px÷1.5=1440px
となります。
はい。つまり実質的にWQHDモニターと同じ使用感になってしまうわけです!これではせっかく高いお金をだして4Kモニターを買う意味がありません…。
「映画やゲームを4K画質で楽しみたいだけでデスクトップの広さはどうでもいい」って人は27インチでもOKですが、
- 文書を大量に表示したい
- 動画編集ソフトをもっと広い画面で使いたい
- 株のチャートを大量に並べたい
このような目的で4Kモニターを検討している人は、32インチが圧倒的におすすめです。
40インチ以上はデスクに置くのが難しく、首も疲れる
とはいえ40インチ超えの大型モニターになると、今度は部屋に設置するのが困難になってきます。
PCデスクは奥行き60〜70㎝が一般的ですが、そのぐらいのデスクに40インチ級のモニターを設置するとかなり見上げるような使用感になってしまいます。
▼どのぐらいの大きさなのかは、こちらの方の動画が参考になりました。
映画やゲームを楽しむときは椅子を後ろに引いて視聴距離を確保すればいいでしょうけど、マウスとキーボードを操作しながらPC作業をしたいときはそういうわけにもいきません。
快適なPC作業のために4Kモニターを買うなら、やはり32インチぐらいがちょうどいいと思うのです。
32インチはモニターアームの耐荷重をオーバーしないギリギリのサイズ
アームを使ってモニターを吊るすことができる「モニターアーム」という商品があります。モニターの台座を外すことができるので実質的にモニターが”浮いている”感じになり、デスクを広々と使えるようになる大人気のアイテムです。
しかし多くのモニターアームは耐荷重が10kg前後なので、40インチ超えのモニターには使えない事が多いです。
以下は、「43インチ 4Kモニター」と検索してヒットした商品5つの寸法と重量をまとめた表です。
モデル名 | 画面サイズ | 寸法 | 重量 |
---|---|---|---|
LG 43UD79-B | 43インチ | 97.4 x 25.9 x 61.1 cm | 9.3 kg |
ViewSonic VP4361 | 43インチ | 96.9 x 5.5 x 56.6 cm | 13.2 kg |
Dell P4317Q | 43インチ | 97.4 x 26.4 x 63.8 cm | 16.9 kg |
Philips BDM4350UC | 43インチ | 97.6 x 7.9 x 57.6 cm | 11.2 kg |
Acer CP437K | 43インチ | 97.8 x 28.4 x 64.4 cm | 12.5 kg |
▲このなかで最も軽いLG 43UD79-Bが唯一10kgを切っていますが、その他は軽く10kgをオーバーしています。
それに対して、以下はAmazonで「モニターアーム」と検索してヒットした商品5つの耐荷重をまとめた表。
モデル名 | 価格 | 耐荷重 |
---|---|---|
エルゴトロン LX | 24,800円 | 11.3 kg |
エルゴトロン HX | 33,800円 | 19.1 kg |
グリーンハウス モニターアーム ガス圧式 | 4,740円 | 6.5 kg |
エレコム モニターアーム シングルアーム | 4,499円 | 9 kg |
サンワダイレクト モニターアーム ドッキングステーション 一体型 | 19,800円 | 10 kg |
▲モニターアームといえば「エルゴトロン LX」が最も有名で人気のあるモデルですが、そのLXでさえ耐荷重は11.3kgです。43インチを吊るすにはギリギリですね。余裕を持たせたければ3万円超えのHXを買ったほうがいいかもしれません。
と、このように40インチ超えの4Kモニターはモニターアームを選ぶのにも難儀してしまうんです。
予算に余裕があって、寸法などキチンと調べた上で「大きいモニターが欲しい!」と考えている人はいいんですが、「なんとなく少し大きめにしたいな〜」ぐらいのテンションで迷っている人は「32インチまで」にしておいたほうが無難でしょう。
なんとなく40インチ超えを買ってしまうと、後悔する可能性が高いです。
32インチ4Kモニターのデメリット
とはいえ32インチの4Kモニターが全てにおいて完璧か?といえばそうではありません。
ぼくが唯一感じている「32インチのデメリット」は…
- ゲームでは画面が大きすぎて不利になることがある
という点です。
ゲームでは画面が大きすぎて不利になることがある
作業をするなら32インチが便利なのですが、ゲームをメインに考えるなら27インチに軍配が上がります。
例えばApex LegendsやValorantといったFPSゲームは、
- 画面の真ん中で敵にAIMを合わせる
- 画面上部でマップやキルログを確認する
- 画面下部で弾数やライフを確認する
このようにプレイ中にモニター内のいろんな箇所をキョロキョロする必要があります。
しかしモニターのサイズが大きいと視線を軽く動かす程度では画面端の情報が見えないので、小さいモニターより不利なんですよね…。
実際、売れ筋のゲーミングモニターは24〜27インチがほとんどです。ゲーム用に4Kモニターを検討しているなら27インチのほうがおすすめですね。
32インチ4Kモニターのおすすめ機種を紹介
BenQ EW3280U
エンタメ系の機能が充実した高品質な4Kモニターです。HDRを使って映画やゲームを楽しみたい人におすすめ。
当ブログでもレビューしていますが、HDRを使ってPC版デス・ストランディングをプレイしたときはため息が出るほど画質がキレイでした…!
価格は少し高めですが、妥協せずに高品質な4Kモニターがほしい方に非常におすすめです。
長所
- DisplayHDR400対応で映画やゲームが大迫力
- USB Type-C 60W給電に対応
- リモコン付き
- 内蔵スピーカーが高品質
- デザインが渋い
短所
- 付属のスタンド(台座)の可動域が狭い
LG UltraGear 32GQ950-B
これは…思いつく限りのハイスペックをすべて詰め込んだようなモニターですw
Nano IPSパネルという色ムラが少なく色精度が高いパネルを使用しているため、まず画質がめちゃくちゃ綺麗です。そのうえ144Hzにも対応しており、ゲームもヌルヌル動きます。応答速度はもちろん1ms(GTG)です。
おまけにDisplayHDR 1000という、DisplayHDR規格のなかで一番上の規格にも対応しています。これは簡単に言うと1000nitの明るさを問題なく表示できる性能がありますよという証明で、これは「強烈な明るさに耐えうる堅牢性・排熱性能がある証拠」でもあるのです。
ゲーミング用としてはこれ以上無いぐらい最高の4Kモニターでしょう。
長所
- DisplayHDR 1000に合格する信頼性
- Nano IPSパネル採用で画質が超キレイ
- 144Hz対応でゲームがヌルヌル動く
短所
- スタンドが巨大
- 本体だけで10kgほどの重さ(モニターアームを使うなら耐荷重に注意)
JAPANNEXT JN-IPS3201UHDR
価格重視で4Kモニターを選ぶならJAPANNEXT製品がおすすめ。
なぜなら安いとはいえキチンとIPSパネルを採用していたり、sRGBカバー率100%という性能を有していたりと、スペックがしっかりしているからです。
さすがにゲーム向け機能やらスピーカーの音質やらを期待してはいけませんが、モニターの基本である「映り」に関しては、なんの問題なく使用できるでしょう。
円安の煽りを受けて各社が値上げに踏み切る中、それでもなお4万円台で購入できるのはすごくありがたい!
長所
- IPSパネルを採用していて画質がキレイ
- sRGBカバー率100%で色合いが正確
- リモコン付き
短所
- スピーカーの音質は評価が悪い
- USB Type-C接続には非対応
まとめ
4Kモニターを買うなら32インチがおすすめな理由まとめ
- 27インチは「等倍」で使うのがほぼ不可能だから
- 40インチ以上はデスクに設置するのが難しく、首も疲れる
- 32インチはモニターアームの耐荷重をオーバーしないギリギリのサイズ
ちなみに筆者はBenQのEW3280Uを愛用しています。
昨今の情勢的に「新製品、時間が経てば安くなる」という方程式は崩れてしまったので、ほしいと思ったときが買い時です。どうせなら自分が一番いいと思った機種を買っちゃいましょ〜。
▼32インチに限らず、4Kモニターの総合的なおすすめモデルが知りたい方はこちらの記事にお進みください。
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