HK Gamingというメーカーから発売された超軽量ゲーミングマウス「MIRA-S」をレビューします。
あの、先に忠告しておきますが、このマウス…いろいろとヤバイです。
何がヤバイかと言うと、まずパッケージに他社のマウスが印刷されています。
いやまぁ似てるけども。ダメでしょ。
と、このようにパッケージからして「ザ・中華系メーカー」って感じですし他にもヤバイ部分はあるのですが、ただ、使い心地はわりと良いんですよね…
サイズ的にはfinalmouse Ultralight 2に近い小型マウスなので、”つまみ持ち派”のゲーマーにとってはかなり快適なマウスだと思います。
この記事は、そんなMIRA-Sを数日間使ってみた率直な感想です。
MIRA-Sのスペックと外観
スペック
- タイプ:有線ゲーミングマウス
- 重さ:61g(マウスのみ)
- センサー:PMW3360
- ボタン数:6
- マイクロスイッチ:オムロン製
- コーティング:マット系
- ホイールにLEDイルミネーションあり
現在のゲーミングマウスのデファクトスタンダードとなっているPMW3360センサーをしっかり搭載。
性能的には何の問題もなくeスポーツの第一線で戦えるスペックですね。
その割には価格が安いのも良いところ。
外観
交換用のソールと、マウスに貼るグリップテープが付属していました。
(グリップテープを貼ってみた様子は後ほど画像を貼ります)
Amazonの商品ページではカラーバリエーションは4色から選べました。
今回ぼくが購入したのはブラック&オレンジ(パンプキン)という色です。
サイドボタンの形なども含め、ロジクールのPro Wireless(GProWL)とそっくりですね。
ただしGProWLと比べるとサイズは小さいです。
(比較画像を後ほど貼ります)
写真で伝わるかは分かりませんが、表面のコーティングはマットな質感です。
汗をかいていない手で触るとサラサラしていますが、少し汗ばんだ手で触るとキュッとグリップが発生します。
汗をかいても常時サラサラしているラバーコーティングのような触り心地ではなく、普通に樹脂を触っている感覚に近いです。
あまり主張は激しくはありませんが、ホイールだけイルミネーションが光ります。
初期設定ではDPIの数値に合わせて色が変わるようになっていました。
マウスソールはオーソドックスな楕円4点タイプ。
公称値だと重さはケーブル抜きで61gとのことでしたが、実測値は65gでした。
ケーブルがなきゃ使えないのにケーブル抜きの重量を書くのは無意味なので辞めていただきたいw
付属のグリップテープを貼ってみた
付属品にグリップテープが入っていましたので、貼ってみました。
素のMIRA-Sはサイドシェルの部分にまで穴が空いているため、人によっては穴が邪魔で持ちづらいと感じるかもしれません。
そう言う時にこのグリップテープを貼ると、サイドの穴が塞がれて持ちやすさが格段にアップします。
ぼくもサイドに穴があると持ちづらいと感じるタイプなので、このグリップテープは必須かなと思いました。
ちゃんとキレイに剥がれてくれるので、数回なら貼り直しもできるかと思います。
設定ソフトの操作画面
公式サイトからダウンロードできるMIRA-SのドライバーソフトウェアのUIです。
DPIやボタン配置・マウスのポーリングレートなど、ゲーミングマウスに必要な操作項目は一通り揃っている印象。
ゲーミングマクロもかなり詳細に組めますし、機能的には有名メーカーのゲーミングマウスと何ら変わりません。
でも、うーん・・・?
どこかで見たことがあるような・・・
あっ・・・
中華系メーカーって平気でこういう事しますけど、怒られないんですかねw
てかまぁ冒頭でも書きましたけど、そもそもパッケージに描いてあるマウスが他社のマウスですし。
ソフトのUIが他社とそっくりでも「でしょうね」ぐらいにしか思いません…
まぁこのG-WolvesとHK Gamingの間には何やらゴタゴタがあったようなのですが、そういうのは面倒くさいのでこの記事ではあくまで「MIRA-Sのプロダクトとしての使い心地」をレビューするだけにしますねw
興味がある方はメーカーのTwitterを見てみることをおすすめします。
MIRA-Sのセンサー性能
マウスのセンサー性能を測定するソフト「Mouse Tester」を使ってセンサー性能を検証してみました。
センサーの性能が悪いとグラフ中の青い点があらぬ方向にピョンと飛び散ったりするのですが、MIRA-Sのグラフは非常に綺麗ですね。
もちろん使用中に妙な加速を感じたりカーソルが飛ぶような事なんてないので、搭載されているPMW3360センサーにはなんの問題も無いと思っていいでしょう。
他のマウスとMIRA-Sを比べてみた
サイズ感が分かりやすいように、似たようなマウスと並べて比較してみました。
左からG−Wolves Hati、ロジクールG Pro Wireless、HK Gaming MIRA-Sという並び順。
ちなみに一番左のG-Wolves HatiというマウスはGProWLをかなり忠実にクローン化したマウスとして今じわじわと人気が高まっているマウスです。
3000円台(記事執筆時点)で買えてしまうという激安っぷりも魅力。
上から見るとMIRA-Sだけ明らかに小さく見えましたが、後ろから見たときのマウスの高さと横幅は見た目ではわからないくらいの差しかありませんね。
ちなみに、この3機種の寸法は以下の通り。
- Hati:長さ125 × 幅68 × 高さ42mm
- GProWL:長さ125 × 幅63.5 × 高さ40mm
- MIRA-S:長さ114 × 幅60 × 高さ39.5mm
穴が空いていたり色が派手だったりという違いはあるものの、ぱっと見のフォルムはGProWLクローンと言ってもいいレベル。
MIRA-Sは「GProWLの長さをギュッと縮めたマウス」と思えば分かりやすいかもしれません。
MIRA-Sのサイズ感・握り心地
では実際にMIRA-Sをゲーミングマウスの代表的な持ち方(かぶせ持ち・つかみ持ち・つまみ持ち)で握ってみた感想を書いていきます。
ちなみに筆者の手のサイズは上記のとおり。
少し指が短くて手のひらが大きい変なバランスではありますが、大きさ的には一般的な成人男性の平均サイズだと思います。
かぶせ持ち(Palm Grip)の感想
筆者の手のサイズからすると、かぶせ持ちをするにはマウスが小さすぎます。
頑張ればかぶせ持ちをすることは不可能ではないですが、普通に手をかぶせると指がはみ出してマウスパッドをガッツリ触ってしまいますね。
小学生くらいのお子さんや手の小さい女性ならいいのかも…というレベル。
つかみ持ち(Claw Grip)の感想
つかみ持ちをしてもやはりマウスが小さい(小さすぎる)と感じます。
マウスの長さが足りなくて手のひらを安定させるのが難しいため、つまみ持ちをしているのと大して変わらない持ち方にならざるを得ません。
上記の写真よりも指を立ててカギ爪のようにグリップする人になら合うかもしれませんが、ぼくのつかみ持ちはあまり指を立てないスタイルなのでMIRA-Sはそんなにしっくり来ないです。
つまみ持ち(Fingertip Grip)の感想
サイズ感・形・重さ…どれを取ってもMIRA-Sはつまみ持ちに最適化されたマウスだと感じました。
ホイールの位置的もわりと下のほうに寄っていますし、指をピーンと伸ばして持つことはそもそも想定されていないような…。
サイドシェルの部分に穴が空いているので人によっては持ちづらいと感じるかもしれませんが、その場合は付属のグリップテープを貼ればOKですね。
持ち方ごとの快適度(独断と偏見による5段階評価)
- つまみ持ち:★★★★★
- つかみ持ち:★★
- かぶせ持ち:★
個人的には、MIRA-Sを使うときはつまみ持ちが最適だと思いました。
ぱっと見の形状はGProWLやHatiにそっくりですが、マウスのキャラクター的にはfinalmouse Ultralight2のような「つまみ持ち専用小型マウス」だと思ったほうがいいかもしれません。
【関連記事】finalmouse Ultralight2 レビュー:小さすぎ!47gの極小マウスが色んな意味でヤバすぎる…
良いところ・悪いところ
1週間ほどMIRA-SでFPSゲームをプレイしてみた上で、率直な感想をいくつか書いていきます。
良いところ
- 穴が空きまくっている割には剛性感がある
- クリックボタンに無駄な遊びが無く、キレがある
- サイドボタンがぷっくりしていて押しやすい
この手の軽量マウスは強く握っただけでギシギシ言うくらい剛性感に欠ける製品も多いのですが、MIRA-Sは意外にもしっかりした作りをしていると感じました。
クリックボタンを強めにグッと押してもしっかり底打ち感がありますし、「ここ強く押したら壊れそう…」と感じるようなグニャグニャした所がありません。
ビルドクオリティはかなり高いと思います。
悪いところ
- ホイールのノッチ感(カリカリ)が弱い
- ホイールのグリップ感が弱く、指が滑りやすい
唯一MIRA-Sで不満だなーと思うのは、ホイールですね。
まず触り心地がなんかヌルっとしているというか、カサカサの手で触っても手汗をかいてると勘違いするような「ヌルヌルした触り心地」なんですよね。
ホイールに付いてる細かいドットの滑り止めが滑り止めの役割を果たしていないんだと思います。
指を押し付けるように強めにホイールを回せば大丈夫なのですが、撫でるように弱い力でホイールを回そうとすると指がヌルっと滑るような感覚に陥ります。
それに「ホイールの回り方」もヌルヌルしているというか、カリカリという抵抗感(ノッチ感)が弱いと感じました。
ゲーム中「とっさに1ノッチだけカリッと回す」ような動作がMIRA-Sだと難しいです。
ホイールに重要なアクションを割り当ててゲームをしている人は、MIRA-Sは注意したほうが良いかもしれませんね…
まとめ
- つまみ持ちに適した小型サイズ
- 意外にもしっかりした作り
- ホイールはノッチ感が弱く、触り心地も微妙
中華系メーカーらしい危なっかしい売り方ではありますが、使い心地はなかなか良好でした。(ホイールを除いて)
つまみ持ち用の小型マウスを探しているという方は試しに買ってみても良いんじゃないかと思います。
少なくともぼくの元に届いた個体に関しては粗悪な部分は無かったですし、品質的には何の問題もありませんでした。
同じくつまみ持ちに特化したfinalmouse Ultralight 2なんかは定価で1万円以上しますから、競合製品と比べて圧倒的に価格が安いというのがMIRA-Sの強みでしょうね。
この記事へのコメント
コメント一覧 (2件)
「https://www.hkgaming.com」のようです。タイプミスがある可能性があります。
ありがとうございます。修正しました。