ゲーミングキーボードが欲しいけど、どれが良いのか分からない…
という方のために、キーボードの選び方とおすすめ機種を紹介します。
キーボードなんて文字が打てれば何でもいいんじゃ?と思うかもしれませんが、キーボードにこだわるだけでゲームの快適性がぐぐっとアップします。
この記事は、年間10個ほどキーボードを買いまくる筆者が
- ゲーミングキーボードの利点
- 選び方
- おすすめの機種
などを分かりやすく解説してみました。
初心者にも分かるようになるべく専門用語を使わずに書いたので、ぜひ参考にしてみてください。
キーボードを買う前に知っておくべきこと
「ゲーミングキーボードが欲しい・・・!」と思っても、世の中には多種多様なキーボードが存在します。
パッと見でテキトーに買っても別にいいのですが、買う前に「上手な選び方」を知っておけばハズレを引く確率はぐっと下がるでしょう。
結論から書くと、キーボードを買う前に知っておくべき重要な基礎知識はたったの2つです。
難しいことではないので、順に解説していきますね。
1.機種によってキーの数がぜんぜん違う
ゲーミングキーボードを買おうと思ったら、まずはキーの数を決めたほうが良いと思います。

一般的なゲーミングキーボードのキーの数は、だいたい上記の3種類。
え、60%なんてキーが少なくて不便じゃないの…?と思うかもしれませんが、どのサイズにも「向いている使い方」があります。
ざっと解説していきますね。
フルサイズ…MMORPG向き

フルサイズキーボードは右側に数字キー(テンキー)があるのが特徴で、頻繁に数字を入力する方に向いているサイズです。
ただしその一方で、横幅が広くて場所を取るというデメリットがあります。
FPS系のゲームではマウスを動かすスペースを広く取ることが重要になりますので、マウスの操作性を重要視する方は「デカすぎて邪魔なんだが…」と感じる可能性が高いです。
そのためフルサイズキーボードはMMORPG民・ゲーム以外にもがっつりキーボードを使う人に向いていると言えるでしょう。
- キーがたくさんあって文字入力が快適
- 物理的にデカすぎて邪魔
テンキーレス…多くのゲーマーにとって最適なサイズ

フルサイズから右側のテンキーを省略したサイズを「テンキーレス」と呼びます。
機種にもよりますがフルサイズより約10cmほど横幅が短いので、マウスを動かすスペースを広く取れるのがメリットです。
ただしテンキーが省略されているので、エクセルなどに大量に数字を入力する作業を日常的に行う方は不便に感じると思います。
そのためテンキーレスキーボードはゲームメインでPCを使う人・数字をそんなに入力しない人に向いていると言えるでしょう。
- マウスを動かすスペースを広く取れる
- 数字をたくさん入力する時にテンキーが恋しくなる
60%サイズ…クセは強いが、超コンパクト

テンキーレスから更に矢印キー・ファンクションキー(F1~F12キー)・Delete・Insertなどをゴッソリ省略したのが「60%サイズ」です。
フルサイズと比べてキーの数が約60%になっているのでそう呼ばれています。
(似たところで60%に矢印キーなどを少し付け加えた「65%サイズ」や、もはや上段の数字キーさえ撤去してしまった「40%サイズ」なども存在しますが、非常にマニアックです)
メリットは何と言っても究極に省スペースだという点に尽きます。
ただし物理的にキーが少ないので、キーボードとしてまともに使うためには同時押しコマンドを多用する必要があります。
(たいていの60%キーボードはFn+IJKL(WASD)で矢印キー、Fn+数字でファンクションキー、Fn+BackspaceでDelete…などの同時押しコマンドが設定されています)
あと、操作にクセがあるので人に貸すことが出来ません(笑)
そのため60%キーボードはマウス用のスペースをめちゃくちゃ広く取りたい人・省スペース性を重視する人に向いていると言えるでしょう。
- 圧倒的省スペース
- 慣れるのに時間がかかる(同時押しコマンドがほぼ必須)
キーの数についての解説はこんなところです。
個人的には「ゲーミングキーボードはテンキーレスサイズを選んでおけば間違いない」と思っています。
2.キーの種類によって押し心地が全然ちがう

もうひとつ大切なのが「キーの種類」です。
ゲーミングキーボードは機種によって打ち心地がぜんぜん違うので、好みに合わないキーボードを買ってしまうとタイピングするのがイヤになるほど後悔する可能性もあります。
種類ごとの特徴をサクッと解説していきますので、「自分はどのタイプが好きかな?」と考えてみてください。
キーの種類は大きく分けて「3種類」
ゲーミングキーボードのキーは、大きく分けて3つのタイプがあります。
- メンブレン方式
- メカニカル方式
- 静電容量無接点方式
「うっ…知らない単語ばっかり…」と思ったかもしれませんが、言葉自体は覚えなくてOKです!
それぞれの特徴をこれから解説しますので、自分にはどれが合いそうかな…とだけ考えてみてください。
メンブレン方式…値段が安くて「水濡れ」に強い
メンブレン方式はゴム製のカップをペコっと押し込むような仕組みのキーで、製造コストが安いのが特徴です。
家電量販店に売っている1000円くらいのキーボードはほぼ全てこのメンブレン方式なんですよ。
打ち心地はゴムを押し込むような「グニグニ」した感触とプラスチックの「カチャカチャ」が混じったような感じで、キーボードにこだわる人たちからは「打ち心地が悪い」と評価されることが多いです。
それにメンブレンは「複数キーの同時押し」が出来ない機種も多く、あまりゲームには向いていないというのが正直なところ…
そのかわり価格の安さと防水性という大きなメリットがあるので、メンブレン方式は「とにかく安さと耐久性重視」という人に向いていると言えるでしょう。
- 安い。防水キーボードがある
- 打ち心地は良くない。ゲームには向いていない
メカニカル方式…ゲーミングキーボードでは最も人気が高い

安いキーボードはメンブレンがばかりですが、1万円以上の本格的なキーボードはメカニカル方式のほうが一般的です。
赤軸や茶軸という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、○○軸という呼び方をされているキーボードは100%メカニカル方式ですね。
特徴は何と言っても種類の多さ!
好みの打ち心地に合わせてさまざまな「軸」を選べるのがメリットですが、逆に種類が多すぎて初心者が困惑してしまうのがデメリットとも言えるでしょう。
あと、キースイッチというメカニカルな部品がぎっしり詰まっているので、メンブレンほど水濡れには強くないです。(濡らしてもちゃんと乾かせば復活しますが、濡れたまま使えるメンブレンほど強くはない)
- 種類が豊富。打ち心地が良い
- 少し高い。種類が多すぎて選びきれない
メカニカルキーボードの「軸」についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
静電容量無接点方式…セブンのATMにも採用される超なめらかな打ち心地!

静電容量無接点方式は、セブンのATMの数字キーに採用されていること有名なキー方式です。
(今度セブンに行った時に試してほしいんですが、セブンのATMのキーってめっちゃスムーズで押しやすいんですよ…)
独特の「軽やか・滑らかな打ち心地」が特徴で、その打ち心地の良さは”フェザータッチ”と呼ばれるほど。
しかしデメリットとして、とにかく値段が高いです。
生産コストが高い上にあまり普及していない(わざと普及させていないのかもしれないが)ので、限られたメーカーしか取り扱っていません。
「最高に打ちやすいキーボードが欲しいんだぜ(予算は無限!)」という人におすすめなキーと言えるでしょう。
あと、メンブレン・メカニカルと比べると耐久性が高くて長持ちするというメリットもあります。
- 最高峰の打ち心地。耐久性が高い。
- 値段が超高い。選択肢が少ない。
キーの種類についての解説はこんなところ。
個人的には静電容量無接点方式も捨てがたいですが、人に勧めるならやっぱり「メカニカル方式」がおすすめですね。
種類が豊富ですし、いかにもキーボードらしい打鍵感が心地よいです。
本当におすすめなゲーミングキーボード

さて、ここからは筆者が考えるおすすめのゲーミングキーボードをいくつかご紹介します。
実際に使ってみた上で良いと思った機種しか載せていないので、ぜひ参考にしてみてください。
Ducky One 2 Mini … Tfueが愛用して一躍人気に。美しい60%キーボード

フォートナイトの有名プレイヤー「Tfue」さんが使用したことで一躍有名になったキーボードです。
特徴は、何と言ってもその美しい見た目!
60%サイズのシンメトリーな美しさを生かすようなオシャレでかわいいデザインになっています。
めちゃくちゃ写真映えするキーボードですよねー。
ちなみにタイピング音はこんな感じ。(ヘッドホン・イヤホン推奨)
ぼくが購入したピンク軸(静音赤軸)というキーを採用したモデルは、このような「スコスコスコ…」という擦れ音がなんとも心地いいです。
60%サイズなので使いこなすのに慣れは必要ですが、ここまで高級感のあるゲーミングキーボードはなかなか珍しいですよ。
ぼくも持っていますので、詳しく知りたい方はレビュー記事をご参照ください。
FILCO Majestouch Stingray … Lazさん愛用で注目度アップ中

VALORANTで活躍中の日本人プロゲーマー「Laz」さんが愛用したことで最近じわじわと評価が高まっているキーボードです。(写真右)
特徴は「ロープロファイル軸」と呼ばれる背の低いキースイッチが採用されている点。
通常のメカニカルキーボードよりも全体的に背が低いため、タイピングする時に手首がとても楽なんです。
それにキーを押し始めてから底に打ち付けるまでのストローク(距離)も短いので、キーの反応速度も速いと言われています。
ちなみにタイピング音はこんな感じです。(ヘッドホン・イヤホン推奨)
販売しているFILCOというブランドは国産ブランドですし、プロダクトとしての品質も極上ですよ。
当ブログでもレビューしていますので、詳しく知りたい方は下記からどうぞ。
Xtrfy K4 RGB … キーの打ち心地にこだわったキーボード

最後に紹介するのは、スウェーデン発のゲーミングデバイスブランド「Xtrfy」のキーボードです。
美しいパステルカラーのLEDイルミネーションが印象的ですね!
そして少しマニアックな話になりますが、なんとこのキーボード、SpaceキーやEnterキーなどの大型キーを補強するための「スタビライザー」という部品にグリスが塗ってあります。(そんなマニアックな事をしてるキーボードは市販品ではコイツくらい)
それがどんな効果を生むのかと言うと、タイピング音がめちゃくちゃスムーズで気持ちいいんです…
シリコングリスが塗ってあるBackspace、Enter、Shift、Spaceキーの音が「スコスコスコ…」って感じで気持ち良いんですよねー。
大きいキーってどうしても強く叩いてしまいがちなので、うるさいキーをピンポイントで消音するだけで上品なタイピング音に聞こえますよね。
もっと詳細を知りたい方は下記のレビュー記事もあわせてお読みください。
まとめ

- MMORPG民には「フルサイズ」がおすすめ
- FPS民には「テンキーレス」がおすすめ
- ゲーミングキーボードは「メカニカル方式」のキーが最も人気
ゲーミングキーボードの基礎的な選び方と、筆者が実際に使ってみて良いと思った機種を紹介してみました。
他にも素晴らしいキーボードはたくさんありますので、記事内で解説した「キーの数」や「キーの種類」に注目しながら自分好みのキーボードを選んでみてください。
本格的なゲーミングキーボードを使うと一気にPC操作が快適になりますし、1つ良いものを持っておいて損はないですよ!
- Ducky One 2 Mini:美しい60%サイズ
- FILCO Majestouch Stingray:打ちやすくて反応も早い低背軸
- Xtrfy K4 RGB:シリコングリス封入で打鍵感が高級
コメント
コメント一覧 (2件)
omnipointは磁石を使った無接点スイッチなので実質メカニカルじゃないような気もするのですが…
確かに静電容量無接点方式と似ていますね!
ただ、ハウジングの中にバネがあって、その中でステムが上下して…という仕組み的にはメカニカルスイッチなんですよね。
接点が磁気ホールセンサーというだけで。
公式サイトにもメカニカルスイッチって書いてあったので、一応「革命的なメカニカルスイッチ」という分類になるんだと思いますw