ゲーミングキーボードって何がいいの?
普通のキーボードと何が違うの?
と思ってる人へ。
結論から言っちゃうと、ゲーミングキーボードを買ったところでゲームの成績はほぼ変わらない。なぜならゲーミングキーボードは強くなるための道具ではなく「操作の快適さをアップさせるための道具」だからだ。
そのためゲーミングキーボードを選ぶ時は”性能”がどうとかではなく、
- 自分にとって使いやすいか
- 長時間使っても疲れないか
- 好きな押し心地か
というように、自分のフィーリングに合う機種を選べるかどうかが重要になる。
しかし初心者が独力でそれを探し当てるのは難しいと思うので、本記事ではどんなキーボードが自分に合うか分からない人に向けて「ゲーミングキーボードの上手な選び方」や「おすすめの機種」を解説していく。
ゲーミングキーボードの上手な選び方
ゲーミングキーボードは世の中に何百種類もあると思うけど、ぶっちゃけ機能的な差なんてほぼ無い。高いキーボードだからといってゲームが有利になる訳ではないし、安いキーボードで不利になることも基本的には無い。
ただし1点だけ「絶対に必須」な機能がある。それはNキーロールオーバーだ。
「Nキーロールオーバー」だけは必須!
Nキーロールオーバー(n-key rollover)とは、複数のキーが同時に押された場合、その押された順序に従ってすべて認識されるというスペックのこと。
え、そんなの当たり前じゃないの?と思うかもしれないが、1000円~3000円くらいの安いキーボードは同時押しが3キーまでしか反応しないモデルなんかも普通にある。そういうキーボードはゲーム中に「押してるのに反応しねえ!」という事態が発生してしまうのでゲームには向かない。
だからどんなに予算が少なくても「Nキーロールオーバー」に対応してないキーボードは買ってはいけない。
当記事でこれから紹介するおすすめキーボードはすべてNキーロールオーバーに対応しているが、自力で別のキーボードを探す場合は商品説明欄をよく読んでみよう。
キーの方式によって打ち心地がちがうよ
キーボードのキーにはいろんな方式がある。
ゲーミングキーボードによく採用されるのは、
- メンブレン方式
- メカニカル方式
- 静電容量無接点方式
の3種類で、メカニカル方式が一番人気だ。迷ったらメカニカル方式にしておけばOK。
それぞれの特徴は以下の通り。
メンブレン方式
メンブレンは最も製造コストの安いキー方式で、1000円~3000円程度の格安キーボードはほぼこれ。
メリットは安くてそこそこ防水性があること。ゴムのシートが基盤を覆ってるような構造なので、多少ジュースをこぼしても大丈夫。
デメリットは安っぽくて打ち心地が悪いこと。ゴムを押してるようなペコペコの押し心地。メンブレンを選ぶユーザーは安さが最優先の人が多いため、チープな機種が多い。高級なメンブレンキーボードというのは需要がないためほとんど存在しない。高級メンブレンを持ってる人は相当なツウだね。
メカニカル方式
メカニカル方式は、キースイッチという部品がキーひとつひとつに入っている。そのためメンブレンより製造コストが高い。1万円~2万円くらいが相場。
メリットはいろんな打ち心地を選べること。キースイッチ(日本では”軸”という通称で呼ばれる)の種類によって打ち心地や打鍵音がぜんぜん違うので、趣味性が高い。たくさんキーボードを持ってる人はたいてい「あの軸はどんな打ち心地なんだろう…試してみたい…」という沼にハマってしまった人。
デメリットは耐久性が低いこと。メカニカルキーボードはチャタリング(1回しかキーを押してないのに複数回入力されてしまう現象)という不具合が発生する可能性がある。これはメカニカルキーボード以外ではほぼ発生しない不具合で、1つでもチャタってしまうとウザくて使ってられないので実質買い替えとなる。ただし軸を交換すればチャタリングは治るので、自分で軸を買ってきて修理することも可能。上級者は軸を変えて遊んだりしてる。
メカニカルキーボードの軸はとても奥が深く、ここでは語り尽くせない。もっと詳しく知りたい人は下記の記事を参考にしてほしい。
静電容量無接点方式
キー内の静電容量の変化によって入力を判定するというハイテクな仕組み。セブンイレブンのATMに使われていることでも有名。この中で最も高価。2万円~4万円が相場。
メリットは高耐久なうえに打ち心地が良いこと。10年持つといわれる耐久性と、なめらかで官能的な打鍵感をあわせ持つ。まさに高級キーボード。一日中キーボードを打つプログラマーやライターに人気がある。日本で一番タイピングが速い「miri選手」も静電容量無接点方式を愛用している。
デメリットはめちゃくちゃ値段が高いこと。静電容量無接点方式の中から選ぶなら予算3万円は必要。とはいえ中古市場でも根強い人気があるので、綺麗に使っていればメルカリ等で高く売れる。3万円分の資産を買うつもりでポチれば懐の寒さも和らぐかもしれない…
■POINT
初心者にはメカニカル方式がおすすめ。というかゲーミングキーボードの9割はメカニカル方式なので、ロジクールやRazerなどの有名メーカーから選んだら必然的にメカニカル方式になる…と言ったほうが正しいかもしれない。
サイズ(キーの数)にも種類があるよ
キーボードは、キーの総数にもいくつかバリエーションがある。
ゲーミングキーボードでは、
- フルサイズ
- テンキーレス
- 60%
の3種類が人気。それぞれの特徴は以下の通り。
フルサイズ
多くの人がイメージする「キーボード」のキー配列。最もベーシック。
メリットは必要なキーがすべて搭載されていること。テンキーを使えば電卓のようにサクサク数字を打てるし、機能的には最も優れている。
デメリットはサイズがデカいこと。大抵のPCゲームは左手が届く範囲のキーだけで事足りるため、ゲーム専用にするならこんなにキーは必要ない。マウスとぶつからないように置くと左手が遠くなりがち。
テンキーレス
フルサイズから右端の「テンキー」を省略したのがテンキーレスというサイズ。
メリットはフルサイズよりもコンパクトなこと。テンキーがないだけで全然違う。マウスを動かすスペースを広く取りたい人におすすめ。
デメリットはテンキーが無いこと。数字を大量入力する場面ではテンキーが恋しくなるかも。
60%
テンキーレスから更に矢印キーなども排除してしまったのが「60%」というサイズ。マニアックな配列だが、最近はRazerからも60%キーボードが発売されたりと、徐々に広まりつつある。
メリットは圧倒的な省スペース性。横幅なんと約30cm。圧倒的に小さい。マウスを動かすスペースを広く取れるのでFPSゲーマーに好まれている。
デメリットはキーが少なすぎて不便なこと。ゲーム中にF1とか矢印キーを押す場面があると超困る。無いんだもん。とはいえ大抵の60%キーボードは「Fnキーを押しながら〇〇」のような同時押しコマンドにて矢印キーやファンクションキーを押せるようになっており、頑張ればFキーや矢印キーも押せる。頑張れば…。
■POINT
初心者にはテンキーレスがおすすめ。テンキーが無いほうがマウスを広々と動かせるため、PCゲームの操作はしやすい。それに世の中には「テンキーだけ」というキーボードも売っている。どうしても必要になったらテンキーを追加購入すればOK。フルサイズを切断することは出来ないが、テンキーレスにテンキーを足すことはできる。
ゲーミングキーボードのおすすめランキング TOP3
ここからは、筆者が色々と調べた上で本当におすすめだと感じるゲーミングキーボードを紹介する。
はじめてゲーミングキーボードを買うなら、下記の中から選べば間違いない。
1位「Razer BlackWidow Lite Mercury White」
Razerの白いテンキーレスキーボード。特徴はなんと言ってもデザインがめちゃくちゃオシャレなこと!それでいて1万円台前半で購入でき、初心者にも手が出しやすい。しかも付属品に「静音リング」が付属するため、キーの音がうるさいと感じたらあとから静音化できる。はじめてのゲーミングキーボードにおすすめ。
« BlackWidow Lite Mercury Whiteのレビューを読む
打ち心地 | Razerオレンジ軸(キー荷重45g) 滑らかな打ち心地 赤軸よりも若干重め |
静音性 | 静音化リングが付属 |
ゲーム性能 | 設定ソフト(Razer Synapse)にてキー配置を自由に変更可能 ゲーミングマクロ機能あり |
耐久性 | キーの耐久性:公称8,000万回 ケーブルが着脱式なので、断線してもケーブルだけ交換可能 |
コスパ | Amazon価格:12,980円 2年間保証付き |
2位「ロジクール G913TKL」
ロジクールの無線ゲーミングキーボード。GLスイッチという薄型の軸を採用しているのが特徴で、長時間使っても手首が疲れづらい。右上にメディアキーが付いており、YouTubeやSpotify等の再生・停止・音量などを手元でササッと操作できるのも便利。価格は高いが、そのぶん便利機能が満載のキーボード。ワイヤレスなので膝の上に置いて使ったりもできる。
打ち心地 | キーボード全体の厚みがわずか22mm コンパクトGLスイッチ(キー荷重50g)を採用 3種類のスイッチから選べる ・リニア(赤軸相当) ・タクタイル(茶軸相当) ・クリッキー(青軸相当) |
静音性 | リニアが一番静かだが、静音軸ではないので音は出る タクタイルはリニアよりわずかに音がデカい クリッキーは大音量。知らずに買うと後悔するレベル |
ゲーム性能 | バッテリー駆動時間:最大1000時間以上 設定ソフト(G-HUB)にてキー配置・マクロ・LEDライティングなどを細かく設定可能 |
耐久性 | ワイヤレスなのでケーブル断線の心配はナシ |
コスパ | Amazon価格:27,500円 2年間保証付き |
3位「FILCO Majestouch 2SS Edition」
国産キーボードブランドFILCOが誇る高性能・高耐久なキーボード。厳密に言うと「ゲーミングキーボード」と銘打った商品ではないが、入力ラグが少ない「スピード軸」を採用し、スペック的にはゴリゴリのゲーミングキーボード。LEDの電飾などは一切ないため、ゴテゴテしたデザインがイヤな人におすすめ。実機はザラザラした質感で非常に高級感がある。
« Majestouch 2SS Editionのレビューを読む
打ち心地 | Cherry MX Speed Silver 軸(通称:銀軸) アクチュエーションポイント(キーをどれぐらい深く押したら入力判定されるか)が1.2mmと非常に浅く、入力遅延が少ない 赤軸に近い打ち心地 |
静音性 | 静かめな軸だが、静音化キット等はなし |
ゲーム性能 | Winキーロック、CapsとTabの入れ替えなど最低限のカスタム機能はあり ゲーミングマクロ等の機能はなし |
耐久性 | キーの耐久性:公称1億回以上(!) 高耐久なPBT2色成形キーキャップを採用 |
コスパ | Amazon価格:17,578円 1年間保証付き |
まとめ
キーボードはPCを操作する上で必ず触らないといけないインターフェースなので、毎日数時間ずっと触っている人も多いだろう。だからこそ、良いキーボードを使うと日常生活が豊かになる。
当記事を参考に、ぜひ自分にぴったりのキーボードを探してみて欲しい。
ランキングを振り返りたい方は下記のリンクから。
キーボードについてもっと調べてみたい人は下記の記事がおすすめ。
この記事へのコメント
コメント一覧 (1件)
確かに静電容量無接点方式と似ていますね!
ただ、ハウジングの中にバネがあって、その中でステムが上下して…という仕組み的にはメカニカルスイッチなんですよね。
接点が磁気ホールセンサーというだけで。
公式サイトにもメカニカルスイッチって書いてあったので、一応「革命的なメカニカルスイッチ」という分類になるんだと思いますw