BenQの新しい4Kモニター「EW2880U」をレビュー用に提供してもらったので、使用感をチェックしていきます。
旧モデルとの性能比較
EW2880Uは型番からしてBenQの1世代前のモデル「EW2780U」の後継機種だと思われます。
どこが進化したのか、両者のスペックを表で比較してみましょう。
EW2880U(今回) | EW2780U(旧モデル) | |
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画面サイズ | 28インチ | 27インチ |
解像度 | 3840×2160 | 3840×2160 |
パネル | IPS | IPS |
輝度 | 300 cd/㎡ | 350 cd/m² |
コントラスト比 | 1000:1(DCR:20,000,000:1) | 1300:1 |
視野角 | 178°/178° | 178°/178° |
応答速度 | 5ms (GtG) | 5ms (GtG) |
リフレッシュレート | 60Hz | 60Hz |
表示色 | 約10億7000万色 | 約10億7000万色 |
スピーカー | 3W x 2 | 5W x 2 |
HDR | HDR10 | HDR10 |
VESAマウント | 100 x 100mm | 100 x 100mm |
FreeSync | 〇 | × |
接続端子 | HDMI2.0 x2 DisplayPort1.4 x1 USB Type-C 60W給電 x1 | HDMI2.0 x2 DisplayPort1.4 x1 USB Type-C 60W給電 x1 |
消費電力 | 最大130W/標準28W | 最大145W/標準34W |
本体重量 | 7.9kg | 6.7kg |
ティルト(上下) | 上下:-5°/15° | 上下:-5°/15° |
スィーベル(左右) | 左右:15°/15° | × |
ピボット | × | × |
高さ調整 | 100mm | × |
価格 | 50,364円 | 58,909円 |
細かい違いは色々ありますが・・・率直な感想を。
性能的にはほぼ同じで、大きく進化した点はありません。
一世代前のEW2780UやEW3280Uと比べて、新機能の追加や明らかな性能アップなどは一切していません。強いていえばスタンドの調節能力がアップしたぐらい。
ただ、ほぼ同じスペックのEW2780Uと比べて価格が8000円以上安くなっているという点は要注目ポイントですね!
要するに、
性能的には今までとほぼ同じだけど、デザインが少しシュッとして、価格が安くなった
というのがEW2880Uの特徴かなーと思いました。
すでにEWシリーズを持っている人からすると特に真新しさは感じませんが、これから新規にEWシリーズを買う人にとっては「これ一択」なモデルになりそうです。
詳細レビュー
それでは実機を詳しく見ていきましょう!
外観デザイン
カッパーっぽい色使いが独特でかっこいいです。
脚のデザインが変更されたことで、先代(EW2870UやEW3280U)と比べても一段とかっこよくなったような。
EWシリーズといえばPCモニターとしてはかなり立派なスピーカーが内蔵されているのが特徴ですが、このモデルは本体下部にスピーカーが内蔵されていました。
今まではスピーカーが正面を向いていたせいで下部ベゼルが太かったのですが、このモデルはスピーカーが下を向いているおかげでベゼルがそこまで太くありません。
個人的にはこっちのほうがデザイン的には好き!
本体背面にメインの操作ボタン類。
正面右下にはHDRiモード切り替えボタン。これも伝統ですね。
部屋に設置してみました。
デスクに物が多い関係上、純正スタンドは使えずにモニターアームでの設置となりましたw
カッパー色のベゼルがインテリアに馴染んでいい感じですね!
モニターというと黒やシルバーばかりの業務用品チックなデザインが多いので、このデザイン性はEWシリーズの大きな魅力ですね。
不評だったスタンドが大幅改善!
今までのEWシリーズはお辞儀しか出来ない、上下昇降すら非対応の超不便スタンドとして、一部ユーザー(主に僕)の間でかなり評判が悪かったのですが・・・
EW2880Uはスタンドの動きが大幅改善されていましたw
前後左右の首振り、上下昇降に対応。縦置きには非対応ですが普通に便利なスタンドに生まれ変わっています。
まぁこれでも5万円のモニターとしては並レベルですが、これぐらい調整が効けば純正スタンドのまま使用しても特に不便は感じないでしょう。
(てか、GIFが圧縮されすぎて画質ヤバイw)
リモコンが便利!
EW2880Uにはリモコンが付属してきます。
ほぼ全ての操作がこのリモコンで行えるので、モニター背面の操作ボタンは一切触る必要がありません。
これ、全PCモニターに標準装備してほしいぐらい便利なんですよね…。
そもそもPCモニターってなんでリモコンなしがデフォなんだ?って思うレベル。
USB Type-C 60W給電対応
EW2880UはUSB Type-C接続(60W給電)にも対応。
MacをUSB-Cの細いケーブル1本で接続できるので非常に便利。
最新のMacBookProにはなぜかHDMI端子が復活しましたが、HDMI端子でモニターをつないでも給電までは出来ません。なので結局ケーブルを2本繋がないといけないんですよね。
その点USB-C接続なら1本のケーブルで映像通信・給電が同時にできるので、見た目的にもスマートです。
Macユーザーが4Kモニターを買うならUSB-C対応はマストだと思いますね。
HDRエミュレート機能「HDRi」がすごい!
EW2880Uには「HDRi」という機能があります。
これはHDR非対応のコンテンツもHDRっぽい見た目に加工して表示するという機能で、ゲームによってはかなり雰囲気が良くなるんですよね。
▲FINAL FANTASY XIVのオールドシャーレアンの町並みでテスト。
FF14のグラフィックってわりとのっぺりしててコントラストが弱いのですが、HDRiをオンにするとまるでウィッチャーやスカイリムのような重厚な雰囲気に早変わりします。ヤベエエ!
コントラストが強調されるので暗いところが暗くなりすぎる(視認性は悪くなる)というデメリットはありますが、雰囲気を楽しむ系のゲームとは相性抜群です。
また「シネマHDRi」というモードがあるように、Netflixなどで映画を見ているときに使うのもオススメ。
著作権の関係で写真は載せられませんが、ウィッチャーのシーズン2をHDRiで見たら雰囲気最高でした!
しかもこの機能をボタンひとつでいつでもオンオフ出来るってのも便利。
HDRiが合う場面、合わない場面はどうしてもありますから、手元でササッと切り替えられるのは必須ですからね。
まとめ
先代のEWシリーズと比べて性能的な進化は感じられませんが、デザインが改善されてコスパが良くなったモデルです。
ゲームしかしません、仕事にしか使いません、という人よりは、
- 1台のモニターでゲームもするし仕事もするし動画も見る
- WinもMacも両方使う
- なんならSwitchやPS5も繋ぎたい
みたいに色んな用途に4Kモニターを使いたい人におすすめ。要するに家で日常使いするのに最適化されたモデルですね。
年末の賞与やクリスマス・正月にBenQの4Kモニターを買うなら、現時点ではこのEW2880Uがベストバイじゃないでしょうか。
5万円ポッキリでここまで「痒いところに手が届いてる」モデルは、他社を見渡してもそうそう無いですよ。
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