ZOWIEの定番ゲーミングマウス「EC」が「EC-C」に刷新されました。
今回のECは今までとは訳が違います。なぜなら、
- ケーブルがパラコード仕様に
- 重量の大幅な軽量化
- ボタン・ホイールの操作感が改善
- EC2よりも一回り小さいサイズ「EC3」が登場
という、かゆいところに手が届くアップデートがようやく実施されたからです…!
「形は最高なんだけど、スペックの古臭さがなぁ…」という理由で他社マウスに乗り換えた元ECユーザーさん、今回は戻ってくる価値ありそうですよ。
ということで今回新たに登場した小型サイズ「EC3-C」をレビュー用に貸してもらったので、使用感を率直にレポートしていきます!
EC3-Cの詳細レビュー
今回新たに発売されたEC-Cはシリーズは、
- EC1-C(Lサイズ)
- EC2-C(Mサイズ)
- EC3-C(Sサイズ)
という3機種展開。
今まではEC1とEC2だけだったので、新たにSサイズが仲間入りした形です。
この記事では新たに追加されたSサイズ「EC3-C」をレビューしていきます。
スペック表
名称 | EC3-C |
サイズ | 幅61mm 長さ119mm 高さ41mm |
重さ | 70g(ケーブル抜き) |
センサー | PMW3360 |
DPI | 400 / 800 / 1600 / 3200 |
ポーリングレート | 125 / 500 / 1000 Hz |
ケーブル | パラコード(2m) |
ホイール | 24ステップ |
ドライバーソフトウェア | 不要(プラグ・アンド・プレイ) |
注目ポイントは太字にしてみました。
重さ70gは今までのECシリーズからすると激軽ですね…!(旧EC2が90g)
そしてついにZOWIEのマウスにもパラコードが採用されました。この変更を待ち望んでいたファンは多いでしょう…
開封の儀
内容物はマウス本体、交換用ソール、取説類のみ。
ちゃんと交換用のソールが付属してくるのは嬉しいですね。
外観を360度チェック
基本的な外観はECシリーズそのものです。
ちょっと指紋が目立ちやすい表面コーティングもおなじみ。
今回レビューしている「EC3-C」はEC-Cから新しく登場した小型サイズ。
成人男性がガバっとかぶせ持ちをするにはやや小さすぎる気もしますが、適度に手の中で遊ぶので縦方向の操作(リコイルコントロールなど)はEC2よりもしやすい印象です。
(後ほど他のマウスとサイズを比較します)
ケーブル周りの仕様が大改善!
つ、ついに…。
ついにECにもパラコードケーブルが採用されました…!
旧ECの硬くて重いラバー被覆ケーブルはもうさすがに時代錯誤でしたからね。この変更は本当に嬉しい限り…。
ついでにケーブルの付け根も斜め上を向くようになり、操作感・マウスパッドとの擦れ感が大幅に改善しています。
ホイールの仕様も変わっている
ホイールの形状と操作感も変更。EC3-Cはノッチ数が増えて小さい指の動きでコロコロできるようになっていました。ホイール表面の滑り止め加工も凹から凸に変更。
旧ECのホイールは指を大きく動かさないとコロッとできないクセの強い操作感だったので、だいぶ”普通のマウス”っぽい操作感になってます。
あとホイールを回す音がジャリジャリうるさかったのもだいぶ改善してますw
ただ、旧ECの鈍重なホイールは誤操作しづらいというメリットもあったので、軽い力でコロッコロ動くように変更されてしまったのをよく思わない人もなかにはいるかも。
なのでここは改善というより「変更」ですね。
ボタンの押し心地は「浅め」に変更
旧ECから比べると、左右クリックボタン、サイドボタンの押し心地が浅くなりました。
小さい指の動きでクリックできるようになったので、旧ECから乗り換えると連打速度はアップすると思います。
好みだとは思いますが、ぼくはこの新しいクリック感のほうが断然好きですねー。
ソールのサイズはEC1・EC2と共通
裏面にはポーリングレートとDPIを変更するボタンがあります。
そして嬉しいことに、ソールの形状はEC1、EC2と共通でした。
EC1/2用のサードパーティ製ソール(Hyperglideなど)をそのままEC3にも貼ることが出来ます。やったぜ。
センサーは「PMW3360」据え置き
搭載されるセンサーは「PixArt PMW3360」のまま据え置き。これはちょっと残念ポイント。
PMW3360が悪いわけでは全くないのですが、他社の新作マウスと比べると周回遅れ感が否めません。
ただ、他社のマウスとZOWIEのマウスには決定的に違う点があります。
それはZOWIEのマウスが「プラグ・アンド・プレイ仕様」だという点です。
つまりセンサーに何らかの異常があっても「ソフトのアプデでなんとかする」のが難しいので、実績のある3360センサーをなるべく捨てたくない、更新するのはまだ割りに合わないという判断なのでしょう。
まぁ実際「スペック表の見栄えがよくない」という点以外、実用上3360センサーで何の不満もないんですけどね。
重さは実測74g
重さは実測値で74g。
従来のECシリーズが90g超えだったことを考えるとだいぶ軽量化されてますね!
とはいえ最近だと50g~60gのマウスも増えていますから、スペック的にはやっと現代のマウスに追いついたという感じでしょうか。
まあ軽ければ軽いほど良いマウスなのか?と言えばそういうわけでもないので、このぐらいがいい塩梅なのかも。
他のマウスと大きさを比べてみた
「EC3」というサイズは今回から追加された新しいサイズ展開なので、他のマウスとサイズ感を比較してみました。
ZOWIE ECシリーズ同士の比較
EC1とEC2の差ほど大きな違いはありませんが、EC2より長さがちょっとだけ短いです。
高さはEC1、EC2とほぼ同じに見えますが、触ってみるとEC2よりも結構薄く感じます。
あとEC-CになってなぜかZOWIEロゴがちょっと下に移動しています。並べてみて初めて気づきましたw
公式サイトの比較画像はこんな感じ。
高さは1ミリしか違わないのに、手に持った感覚はEC3-Cのほうがだいぶ薄っぺらく感じます。長さが4ミリ短いのが効いているのかな。
かぶせ持ちしている様子を撮ってみた図。
EC1・EC2と同じようにかぶせ持ちをしてみると、EC3は指先がマウスからはみ出します。
明らかに一回り小さくて、成人男性が「かぶせ持ち」をするのには向かないレベル。
似ている他メーカーマウスとの比較
ECに似ているマウスとして手持ちでは「vaxee OUTSET AX」「pulsar Xlite Wireless」がありましたので、それとも比べてみます。
Xlite Wirelessはよく出来たEC2クローンなので姿かたちはEC2と同一だと思ってOK。
OUTSET AXとEC3-Cの大きさは見た目では同じように見えますが、OUTSET AXは高さがあるので握り心地的にはEC2に似ているマウスです。
なので、EC3-Cはこれらのマウスと比べても明らかに小さく(薄く)感じますね。
EC3-Cの握り心地をチェック
「かぶせ持ち」「つかみ持ち」「つまみ持ち」でマウスを握ってみた様子を撮影してみました。
かぶせ持ち
手に吸い付くような形状&コーティング。安心と信頼のECなのでフィット感は文句なし。
ですが、一般成人男性の手にはかぶせ持ちをするには小さすぎると思います。親指・薬指・小指がマウスパッドに触れてしまいました。
先ほども書きましたがOUTSET AXなどの類似マウスと比べても明らかに一回り小さいので、あくまで「今までのECは大きすぎた。小さいECが欲しい」という人向けのサイズだと思いますね。
つかみ持ち
EC2よりも縦方向の操作(リコイルコントロールなど)がやりやすく、つかみ持ちも快適だと思います。
ただ、個人的な好みとしては「つかみ持ち」をするならZOWIE SシリーズやZAシリーズのようにお尻が盛り上がってるマウスの方が手のひらが安定するので好きではありますが、このEC形状でもつかみ持ちが不快なわけではないですね。
つまみ持ち
ECシリーズの中では最もつまみ持ち向きなサイズだと思います。
長さが短いのでリコイルコントロールなどの縦AIMがしやすいですし、EC史上もっとも軽いので指先だけでマウスをコントロールするにも重さが苦になりづらいです。
どんな人におすすめ?
細かい仕様がブラッシュアップされ、現代のゲーミングマウスに生まれ変わりました。
ということでこのマウスは…
「ECっぽい今どきマウス」を求めて他社製ECクローンを買い漁っていた人
におすすめです。ECファンなら、本家の進化っぷりを是非試してみるべき。
ただ、何度も書いているように「EC3-C」のサイズは成人男性がかぶせ持ちをするには小さすぎる気がするので、もしかぶせ持ち用に新しいECを買おうと思っているなら、無難にEC2-Cを買ったほうが後悔しないと思います。
EC3-Cはあくまで「今までのECになかった小型サイズ」という位置づけです。
この記事へのコメント