結論から言ってしまうと、40インチ級の大型4Kモニターにはそもそもあまり需要がない。
だからメーカーも力を入れておらず、40インチ級の4Kモニター自体ほとんど販売されていない。
なので正直に言って「本当に心からおすすめできる機種」ってのは今のところ存在しない。適当に調子のいいことを書いておすすめ記事を書くことも出来るが、読んでくれた人を損させたくないので本音を書く。マジでパッとしない機種ばっかだぜ。
とはいえ何らかの理由でどうしても40インチ超えの4Kモニターが必要な人もいるだろうから、当記事はそんなパッとしない40インチ級の4Kモニターの中からなんとかひねり出したおすすめランキングTOP3を紹介する。
40インチ級4Kモニターはどれぐらいデカい?
まずはじめに、4Kモニターのサイズで「40インチ」ってのは1機種もない。
近いサイズだと「43インチ前後」が一般的。そして43インチのサイズ感はこんな感じ↓↓

なんと、24インチのモニターを4枚並べたのとほとんど変わらない。あまりにもデカい…。
そのため「ちょっと大きめのモニターがほしい気がするかも?」程度の軽い気持ちで買うと後悔する。
40インチ級の4Kモニターを買うなら、
「俺は、巨大なモニターが欲しいのだ」
という強い意志がなければいけない。
ここでもし「そんなにデカいのは要らないかも…」と感じた人は、悪いことは言わないから40インチ超えを買うのはやめたほうがいい。32インチぐらいにしておこう。
32インチの4Kモニターは下記の記事にて分かりやすく解説している。

40インチ級4Kモニターならではのメリット
40インチ超えのサイズだからこそ得られるメリットは以下の通り。
拡大表示する必要がない
4KモニターはフルHDの4倍の画素数なので、27インチ程度の大きさだと文字が米粒以下のサイズになってしまう。つまり字が小さすぎて読めない。そのため27インチ程度の4Kモニターは表示倍率を1.5倍とかに拡大して使うのが一般的。
しかし当然ながら、大量に情報を表示したい人からすれば「表示を拡大する」なんてのは解像度を下げるに等しい行為だ。
等倍 1.5倍に拡大
上記は等倍(100%)と1.5倍拡大を比較してみた図。当たり前だが文字の大きさを拡大すると表示できる情報量は減ってしまう。
その点40インチ超えの4Kモニターにそんな小細工は必要ない。なんたって24インチを4枚並べたのに近い物理的サイズがあるので、等倍のままで普通に字が読めるのだ。
4K解像度(3840×2160)を等倍のまま余すことなく使い切れる。
これが巨大4Kモニターの最大のメリットだろう。
40インチ4Kモニターならではのデメリット
逆にデメリットについては以下の通り。
デカすぎる
43インチともなるとパネル部分だけで横幅が95.02cm、ベゼルを含めたらほぼ1メートルにもなってしまう。
卓上に設置するなら最低でも横幅1メートル超えのデスクが必要だし、両脇にスピーカー等を設置するなら最低でも横幅1400mm程度の机は必要になるだろう。
それに、モニターが入っている段ボール箱が巨大なのも厄介だ。
最近ではメルカリやラクマなどで不要ガジェットを簡単に売却できるようになったが、43インチのモニターが入っている箱はヤマトの宅急便の大きさ上限である160サイズをゆうに超える。そのため、もし手放したくなっても「ヤマト便」という送り方でしか発送することができず、送料はおそらく3000円を超える。
気軽に処分することもできないので、購入するのは慎重に決断したほうがいいだろう。
重すぎて対応するモニターアームがほぼ無い
また、43インチ級の4Kモニターは重さもエグい。ざっと調べた限り15kg前後の機種が多い印象。
そのため、たいていのモニターアームは重量オーバーで使用できない。
例えばモニターアームの中で最も有名であろう「エルゴトロンLX」というアームは耐荷重が11.3kgまで。その他のメーカーを含めても、ガススプリング式のアームは13kgぐらいまでの耐荷重がほとんどで、15kg以上に対応した機種は本当に少ない。
付属のスタンドのまま使うのなら良いんだけど、もしアームを使う予定なら耐荷重の強い高級アーム(2万~3万)への投資も覚悟しないといけないだろう。
こういう点をひっくるめると、40インチ級のモニターはPC環境への設備投資にお金を惜しまない人か、もしくは相当覚悟を決めて買う人向けの商品だと思ったほうがいいかもしれない。
選択肢が少なすぎる
27インチ~32インチ程度の4Kモニターは、
- 画質がめちゃくちゃキレイなクリエイター向けモデル
- リフレッシュレートや応答速度が優秀なゲーマー向けモデル
- HDR系の機能が充実したエンタメ用モデル
みたいな感じに、用途に合わせていろんな機種が充実している。なので買う人の好みに合わせて最適な機種を選べるし、逆に種類が多すぎて迷うレベル。
しかし40インチ超え4Kモニターは需要がないため、
- そこそこ画質が良くて、リモコンとか付いてて、なんとなく色んな使い方ができそうなモデル
みたいな、なんかふわっとしたモデルがほとんどだ。要するにメーカー側もあまり力を入れていないのである。
40インチ超えの4Kモニターはあくまで「物理的大きさを最重要視する人向け」の商品だと思ったほうがいい。
40インチ級4Kモニターのおすすめ機種ランキング
ということで、ここからは40インチ級4Kモニターのおすすめ機種をランキング形式で紹介していく。
とはいえ冒頭にも書いたが、「本当に心からおすすめできる機種」は一つもない。
今から紹介するのは「数少ない選択肢の中から強いてランキングを付けるならこんな感じかな…」という妥協のランキングであることを念頭に置いてほしい。
第1位「Dell U4320Q」

機能はそれほど多くないがUSB-C接続時の給電が90Wと高く、Macbookとの相性が非常に良いモデル。また、43インチ級モニターの中では応答速度がトップクラスに速い。あとはなんと言っても保障が手厚い。DELLは保証内容が非常に充実しているため、購入後のサポートの事まで考えるとこのモデルが最も手堅い選択肢だろう。
評価項目 | 内容 | 順位 |
---|---|---|
画質 | sRGBカバー率96% | 1位/3位中 |
応答速度 | 5ms(GtoG) | 1位/3位中 |
コスパ | Amazon価格:85,680円 3年間無輝点交換保証付き 3年使った場合の月額コスト:2,380円/月 | 3位/3位中 |
便利機能 | USB-C対応(90W給電可) ブルーライトカットモード Dell Display Manager対応 | 2位/3位中 |
デザイン | 4辺フレームレスのスタイリッシュなデザイン | 1位/3位中 |
総合評価 | 1位/3位中 |


第2位「LG 43UN700-B」

USB-C接続対応。1位の90Wには劣るが60Wでの給電も可。それにHDMIポートが4つも付いており、複数台のゲーム機やAmazonFireTV Stickなどの機器を余裕で接続できる。10Wのスピーカーやリモコンなども付属するため、PCモニターというよりはテレビとモニターの中間みたいな商品。いろんな用途に使いたい人向け。
評価項目 | 内容 | 順位 |
---|---|---|
画質 | NTSC 72% | 2位/3位中 |
応答速度 | 8ms(GtoG) | 3位/3位中 |
コスパ | Amazon価格:69,800円 3年間保証サービス付き 3年使った場合の月額コスト:1,938円/月 | 2位/3位中 |
便利機能 | USB-C接続対応(60W給電可) ブルーライトカットモード 色覚調整モード(色盲者向け補正) DASモード(遅延低減) リモコン付き | 1位/3位中 |
デザイン | 4辺ベゼルレスのスタイリッシュなデザイン | 2位/3位中 |
総合評価 | 2位/3位中 |


第3位「I-O DATA EX-LD4K432DB」

テレビ並みのリモコンが付属する便利なモデル。USB-C接続には非対応なのでMacbookとの相性は悪い。ただし、そのかわり最強に低価格なので初心者に最適。オーバードライブをかければ応答速度も早くなり、ゲームも可。とはいえ性能で1位2位に勝る部分はほぼ無い。あくまで価格を重視する人向けのモデル。
評価項目 | 内容 | 順位 |
---|---|---|
画質 | 色域:スペック表に記載なし HDR10対応 10bitカラー対応 | 3位/3位中 |
応答速度 | 8ms「GTG] (オーバードライブレベル2設定時:5ms[GTG]) | 2位/3位中 |
コスパ | Amazon価格:60,404円 3年間保証サービス付き 3年使った場合の月額コスト:1,677円/月 | 1位/3位中 |
接続性 | 超解像度モード(低画質の映像の解像度感を向上) エンハンストカラー(映像の鮮やかさを向上) リモコン付き | 3位/3位中 |
デザイン | テレビのようなデザイン | 3位/3位中 |
総合評価 | 3位/3位中 |


まとめ

ちなみに筆者は個人的にも1位のU4320Qが好み。純粋にPCモニターとして使うならこれが一番使いやすいと思う。


ランキングを振り返りたい方は下記のリンクからどうぞ。
4Kモニターのおすすめモデルをもっと知りたい人は下記の記事がおすすめ。

この記事へのコメント
コメント一覧 (4件)
>IPSパネルはLGの商標
違いますよ
コメントありがとうございます。
そうなんですね!
IPSは、(株)ジャパンディスプレイの登録商標ですね。
登録番号は5059259です。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/t0201
情報ありがとうございます!
j-platpatで検索すると確かにジャパンディスプレイ社しかヒットしませんね。
ぼくはジャパンディスプレイとLGの2社の商標という情報をもとに記事を書いたような気がしますが、ファクトチェックまではしてませんでした…
出直してきます!