ロジクールの新型ゲーミングマウス、PRO X SUPERLIGHT。
もともと大人気だったロジクールのマウス「PRO WIRELESS」を20gほど軽量化したモデルということで、コアゲーマーたちを中心に「すげぇのが出たな…!」と話題になってますね。
もちろん僕も購入したんですが、とはいえ、
- 軽くなった程度でなんで「SUPERLIGHT」とか言って別モデル扱いなの?
- ぼったくりじゃね?
- 信者ビジネス乙
と思う人もいるでしょう。
そこで当記事は、買ったばかりの僕の愛しのPRO X SUPERLIGHTを分解し、PRO X SUPERLIGHTとGPROWLは何が違うのかを具体的に見ていきたいと思います。
「SUPERLIGHTの何が凄いのか分からない」という方はぜひ参考にしてみてください。
GPROWL→PROX SUPERLIGHTになって変わったところ
早速、PROX SUPERLIGHTとGPROWLの違いを見ていきます。
まずは「変わったところ」から。
① とっても軽くなった
まず最大の特徴としては、GPROWL比で20gほど軽くなりました。
ワイヤレスマウスで60gって、割と衝撃的な軽さですね…
何も持ってないみたい…という言い方があながち大袈裟じゃないほど軽く、個人的には「軽すぎて逆にちょっと扱いづらい」と感じてしまうほどです。
慣れが必要なほど軽いってすごいですねw
②右利き専用になった
GPROWLは「マウスの右側にもサイドボタンを付けることができる」というのが一つの価値でもありましたが、その仕様は撤廃。
今回のSUPERLIGHTは右利き専用マウスになりました。
なぜそうなったのかは、内部の構造を見れば一目瞭然。
旧GPROWLはサイドボタンの構造が複雑で部品点数も多いのですが、SUPERLIGHTはサイドボタン周りのパーツが著しく簡略化されています。
なんかオレンジ色の薄いシートのようなものに直接スイッチが実装されていて、もはや緑色の基板や電線すら使われていません。
両者のパーツを並べてみたのが上記。
明らかにSUPERLIGHTのほうが部品点数が少ないですし、何より驚くのがGPROWLからそのまま流用してるパーツがほとんど無いという点。
要するに、基板から何から設計し直してるということです。
すべては軽量化のために…。
す、すごい…。
ロジクールすごい…。
③DPI変更ボタンがなくなった
そしてついでにマウス底面の「DPI変更ボタン」も廃止されました。
FPSゲーマーは「ゲーム中だけDPIを低くする」みたいなマウスの使い方をしてる人も多いと思うので、そういう人はいちいちG HUBのソフトウェア上でDPIを変えなきゃいけなくなりました。
サイドボタンの機能を潰してそこにDPI変更を割り当てたりすればG HUBを開かなくても出来たりはしますが…まあ、DPIを変更しづらくなったのは確かです。
ぼくは右利きなので右サイドボタンが無くなっても特に困りませんが、DPIボタンが無くなるとちょっと困ります。
ここは「改悪」と感じてしまいました。
④ソールの形状が変わった
あとマウスソールの形状も、以前よりも大型のソールに変更されました。
しかもですね、付属品に「ソールが付いた裏ぶた」が入っており、これを装着すると更にソールの面積を増やすことができるようにもなってます。
こんな感じ。
ロジクールは「ソールの面積は大きいほうが良い」という考えに変わったのでしょうか?
ちなみにソールの形が変わったと言っても「以前のソールの面積をただ広げただけ」みたいな形状なので、旧GPROWLのソールを流用することができます。
試しにEsports TigerのG Pro Wireless用ソールを貼ってみた様子は上記の通り。
溝の形にぴったりフィットw
もちろん、そのうちSUPERLIGHT用の社外製ソールが続々と発売されるとは思いますが、一時しのぎにGPROWL用ソールを使えるのはありがたいですね。
⑤デザインがちょっと変わった
あとは、表面のデザインも微妙に変更されています。
具体的にはマウスのお尻にある「G」のロゴが光らなくなっていたり、
ホイールが白と黒のツートンカラーになっていたり、
マウスの右側に「SUPERLIGHT」の印字が増えていたり、という感じ。
個人的にはホイールは黒一色のほうが好きでした。
⑥「グリップテープ」が付属するようになった
あとですね、付属品に「グリップテープ」というものが追加されました。
これはテニスラケットなどに巻いたりするグリップテープと用途は同じで、握り心地を良くするために使います。
マウスにグリップテープを貼るというのは一部のゲーマーの間で密かに流行っていた行為で、今回ロジクールはその流行りに乗った形です。
貼ってみました。
さすがは純正品、超絶ジャストサイズ。
素材も薄く、遠くから見たら貼っていると分からないレベルでフィットしすぎです。
ただし「素材が薄い」というのは良し悪しで、一度貼ったものを剥がそうとするとびろ〜んと伸びてしまいます。
一度貼ったものを剥がしたのが上記。
伸びて形が変形してしまいました。
こうなると「やべっ、ちょっとズレた〜」と思っても、伸ばさずキレイに剥がして再度貼る、というのは至難の業でしょう。
一発勝負だと思って慎重に貼る必要がありますね…。
逆に、SUPERLIGHTになっても変わってないところ
逆にGPROWLから変更されていない点は以下の通り。
- マウスの握り心地は全く同じ
- クリックボタンやホイールのスイッチ類は同じ(たぶん)
- センサー性能もたぶん同じ
- 表面コーティングもたぶん変わってない
- 充電端子もMicroUSBのまま
まず、そもそもの「マウスの形状」は全く変わってません。
軽くはなっていますが、握り心地はGPROWLそのままだと思ってOK。
そして分解して中身を目視してみた感じだと、おそらくスイッチ類の型番もGPROWLから全く変わっていないです。
まぁ両者を比べてみるとびみょ〜〜〜にクリックの感触が違うような気もするのですが、それはスイッチの型番が違うわけではなく、それ以外のパーツの形状が微妙に変わっているからというのが理由な気がします。
どちらにしろ「クリックの感触が変わって使いやすく(使いづらく)なった」と感じるレベルではないので、気にするほどではないと思いました。
表面のコーティングについても同様。
よ〜〜く見ると違うような気もしますが、旧GPROWLが経年劣化しただけかも?
もしくは個体差かも?
思い込みで違うように見えるだけかも?・・・そんなレベルです。
たぶん、同じです。
充電端子もMicroUSBのまま変わってませんので、他のロジクール製品の充電ケーブルを使い回すこともできます。
まとめ
- 20gの軽量化のために多くの内部パーツが再設計されていた!
- 右サイドボタンや底面DPIボタンが廃止されたので、GPROWLの「完全上位互換」ではない
- クリック感などは変わってないので、より軽いGPROWLが欲しい人にはオススメ
「20g軽くするために一体いくら掛かってんだ…?」と思ってしまうほど、内部はガラッと変わっていましたね。
ただしボタン数が減っているという点は人によっては「改悪」だと思いますので、現在GPROWLを使っているユーザーが全員SUPERLIGHTを買うべきだとは思いません。
あくまで「軽さ」に価値を感じる人に向けた新たな選択肢だと思ったほうが良いでしょう。
個人的には、PRO X SUPERLIGHTの発売によって価格が下がったGPROWLにも同じぐらい魅力を感じますね。
※なおこれは余談ですが、80gのGPROWLを分解・部品を切除(肉抜き)してジャスト60gにまで軽量化する方法が海外Youtuberによって動画化されています。
やる気がある人は探してみてください。
1万円超えのマウスでそういう改造をやるのは金を溝に捨てる覚悟が必要ですが、一応、やろうと思えばSUPERLIGHTを買わなくても60gのGPROWLを作ることはできますよ、という情報共有までに。
この記事へのコメント