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GrowSpica Pro正直レビュー|便利だがクセが強い。”直角座り”に特化したワークチェア

grow spica pro 正直レビュー

69,825円で買える本格的なワークチェア「GrowSpica Pro」をレビューします。

こんな感じのイスです。

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ヘッドレストやオットマンまで付いている高機能なメッシュチェアです。

7万円と聞くと、普通の人は「たけえ!」と感じるかもしれません。ですがこういった本格的な作業用チェアはだいたい10万円~30万円が相場です。

代表例:

  • オカムラ コンテッサ セコンダ:約25万円
  • オカムラ シルフィー:約12万円
  • ハーマンミラー アーロンチェア リマスタード:約25万円
  • ハーマンミラー エンボディチェア:約25万円
  • ハーマンミラー セイルチェア:約10万円
  • スチールケース リープ:約15万円
  • スチールケース ジェスチャー:約16万円
  • エルゴヒューマン プロ:約13万円

本格的なイスはこれぐらいするのが普通なので、Grow Spica Proはイス界隈では「低価格」の部類に入ります。

果たして7万円でまともなイスに仕上げられるものなのか?

使い心地を正直にレビューしていきます。

機材提供:Rasical Japan

目次

筆者のイス遍歴

イスのレビューって難しくて、

  • 人生で初めて7万円のイスに座った人の感想なのか
  • 百戦錬磨の椅子マニアによるレビューなのか

によって、同じことを書いても意味が変わると思うんです。

ということで、まずは筆者が今まで使ってきたイスを紹介します。

  • コクヨ アガタ
  • スチールケース リープV2
  • AKRacing Pro-X(提供品)
  • AKRacing Wolf(提供品)
  • スチールケース シンクチェア

百戦錬磨にはほど遠いですが、普通の人よりはイスに散財してるほうだと思います。

ただ、GrowSpica Proはその形状からして「エルゴヒューマン」のチェアが元ネタになっていると思いますが、僕はエルゴヒューマンは未経験なんですよね。人間工学系のチェアはGrowSpica Proが初体験です。

ということで、当記事はこんな感じのイス遍歴を経た筆者の感想を書いたものになります。

座り心地を正直にレビュー

機能の紹介などは一旦置いといて、まずは本題の「座り心地」からレビューしていきます。

本音で感想を書くとこんな感じです。

正直、座り方にちょっとコツが要るイスだと思います。

どういうことなのか掘り下げていきますね。

第一印象は「とにかく腰を押してくる」

GrowSpica Proに座ってみてまず思ったのは、とにかくランバーサポートがドチャクソに腰を押してくるという点です。下記の画像をご覧ください。

grow spica pro ランバーサポートの出っ張り

分かりやすいようにダンボールを当ててみました。このとおり、座ったとき背もたれに当たるのは主に腰と首なんです。背中はほぼ浮いてる状態。それぐらい強烈にランバーサポートが出っ張っています。

ランバーサポートを前後できる機構が付いているのですが、この写真はランバーサポートを一番奥まで引っ込めた状態です。ここからさらに数センチ前に出すことはできますが、背もたれとツライチになるぐらい奥に引っ込めることはできません。

背中のフィット感を求める人には不向きですね。

普通に座ると、なんかしっくりこない…

grow spica pro リクライニングさせずに座った状態

▲リクライニングさせずに座ってみるとこんな感じです。見た目では分かりにくいですが、とにかく腰をグイグイ圧迫されてます。腰の上はほぼ浮いて隙間になっていて、肩甲骨あたりからようやく背もたれに触れている感じです。

低反発マットレスのような「体圧分散」とは真逆の思想ですね。上半身の重さが腰とお尻に集中しています。

この状態だと面で体を支えてくれていないので、正直、座り心地が快適とは思えません。姿勢を正すための矯正具といった印象が強いです。

GrowSpica Proが推奨する座り方

どうもしっくりこないな?と思い調べてみると、どうやらGrowSpica Proは背もたれに背中を預けないことを推奨しているみたいです。

引用元:https://www.rasical.com/collections/general-products/products/growspica-workchair-pro

公式サイトにある画像です。GrowSpica Proは背もたれに体を委ねるのではなく、上半身を骨盤の上に乗せるようなイメージで直角に座ることを推奨しています。直角に座るのをサポートするためにランバーサポートで腰を支えるという思想。

なるほどこれで合点がいきました。初めに僕が座っていたような「背もたれに背中を預ける座り方」はGrowSpica Proではそもそも推奨されていないんですね。そりゃ座りづらいわけだ。

grow spica pro 直角座りをした状態

なるほど。たしかにこう座ったほうが明らかに楽です。

そう考えると、これ結構クセが強い椅子ですね。リクライニングしない状態で背もたれに背中を預けた「後傾姿勢」での作業がまったく快適でなく、試験を受けてるときのような直角座りに特化しています。

リクライニングは寝れるほど快適

grow spica pro リクライニングさせた状態

▲続いてリクライニングさせてみた状態。ここまで背もたれを倒すと、腰回りとお尻に集中していた体圧が首にも分散されるので、かなり楽になりました。リクライニング時の座り心地はなかなか快適です。

頭がしっかり支えられているので、このまま寝ることも普通にできます。「昼飯食いすぎた。睡魔がやべえ。でもベッドに行ったら一巻の終わり。少しだけ仮眠したい…」みたいな時には、GrowSpica Proはちょうどよい寝床になると思います。

ただまぁ、この状態で作業はできませんね。完全に休憩用です。

GrowSpica Proのここがイイ

座り心地以外に、製品として「ここは良いな」と感じた点は以下の4つです。

組み立てが超絶簡単

まず開封してて思ったのですが、めちゃくちゃ組み立てが簡単ですね。

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こういったイスは背もたれ・座面・アームレスト・台座が完全バラバラ状態で届くことも多いのですが、GrowSpica Proは、

  1. 台座にコロコロを付ける
  2. イスをズボッと差し込む
  3. ヘッドレストとオットマンをブスッと刺す

で完成なんです。組み立て時間は5分もかかりません。

ダンボールやビニールを捨ててる時間の方がはるかに長いです(笑)

座り心地を自由自在に調節できる

GrowSpica Proは、

  • 背もたれの高さ
  • 座面の奥行き
  • ランバーサポートの強さ
  • ヘッドレストの高さ・向き
  • オットマンの向き・長さ

が調節できるようになっています。

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同じような価格帯のイスはゲーミングチェアが多いですが、ゲーミングチェアに比べると機能性は明らかに高いですね。

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ヘッドレスト付きのイスはたくさんありますが、ここまで可動域が広いのは珍しいんじゃないかと思います。

GrowSpica Proよりも遥かに値段の高いオカムラ、Steelcase、ハーマンミラーなどのブランドチェアでも、ヘッドレストは固定式というパターンは多いです。

grow spica pro オットマン
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オットマンも身長180cmの筆者が問題なく使えるぐらいにはビヨーンと伸ばすことが出来ました。

ヘッドレストやオットマンが飾りではなく”まともに使える”のはGrowSpica Proの長所ですね。

また、リクライニングや座面の調整がひとつの操作レバーで完結しているのも超絶便利。

grow spica pro 調節レバー

GrowSpica Proの操作は、主に座面右にあるレバーで行います。具体的には、

  • レバーを横に倒すと座面の上下
  • レバーを後ろに倒すとリクライニング調整
  • レバーを前に倒すと座面の前後

といった操作方法になっていて、とりあえずこのレバーに手を伸ばせば大抵の問題は解決します。

レバーの下にある丸いダイヤルはリクライニングの強度を調節するもの。一度設定したらあんまり触らないと思うので、日常的にはレバー1つで操作が完結します。慣れるとめちゃくちゃ便利ですね。

アームレストが簡単に外れる

grow spica pro アームレストを外した状態

特殊な例かもしれませんが、僕はギターが趣味なのでイスのアームレストは外すのが好みなんです。

その点、GrowSpica Proはネジ3本で簡単にアームレストを外すことが出来ました。

根元からきれいに外れてくれるのも嬉しい点。「アームレストの付け根」みたいなパーツがイス側に残っちゃうパターンだとかっこ悪いですからね。

楽器演奏者にもGrowSpica Proはおすすめできます。

ハンガーが地味に便利

あとヘッドレストの後ろにハンガーが付いてるんですが、これが地味に便利で気に入ってます。

grow spica proハンガー

下手にハンガーっぽい角度がついていない「水平な棒」なのがまた良いんですよ。

ひざ掛けやら上着を掛けられるのはもちろん、なんならワイヤレスヘッドホン掛けとしても使えます。見た目を気にしないならゴミ袋を掛けても便利そうです。

GrowSpica Proのここがダメ

GrowSpica Proで微妙だと思った点は以下。

質感がややチープ

grow spica pro 質感

見えるところに金属パーツはほぼなく、全体的にプラスチッキーな質感です。アルミフレームやポリッシュメタルが使われている上位のイスに比べればチープ感は否めません。

アームレストやヘッドレストの調整も「ガガガガ!ガション!」みたいな音がしますし、操作も硬いです。全部樹脂なので精度があんま良くないんだと思います。

質感を求める人はもう少し予算を積んで上位のチェアを買うほうがいいかもしれません。

ただまぁ7万円で各種調節機構を実装してまともなイスに仕上がっているなんて、OAチェアの相場を考えると異常なコスパなんですけどね。

メッシュが網戸みたいに硬い

座面のメッシュはかなり硬めです。

grow spica pro メッシュの目地

体重を支える部分なので耐久性を重視しているんだと思いますが、大根おろしが作れそうなぐらい触り心地がザラザラしています。

生地の薄いパジャマやスラックスで座るとお尻がヒリヒリ痛いです。世の中には家でズボンを履かないパンイチ族の人もわりと居るらしいんですが、パンツ一丁でGrowSpica Proに座るのは修行だと思いますね。

結論:どんな人におすすめ?

grow spica pro

ヘッドレストやオットマンがあり、アームレストの調節もかなり自由度が高い。近くで見るとプラスチッキーな筐体がチープなんですが、パッと見はかっこいいメッシュチェア。価格を考えれば超優秀チェアと言っていいと思います。コスパは鬼です。

ただし座り心地に関しては、なかなかクセが強いと感じました。

GrowSpica Proは、あくまで「背もたれに背中を預けない”直角座り”」に特化したイスです。骨盤を立てて座れ、背骨がS字カーブを描く姿勢こそが正義だ、という思想でデザインされています。そのため腰を押すランバーサポートが極端に出っ張っており、背もたれに背中全体を密着させることはできません。

リクライニングはあくまで休憩用であり、リクライニングさせたままキーボードに手を伸ばして作業する「後傾姿勢」はGrowSpica Proでは推奨されていません。そういった使い方をすると背中が浮いて安定感がない、居心地の悪いイスにしか思えないはずです。

GrowSpica Proを買うべき人

  • 背もたれに背中を預けない”直角座り”で作業する人
  • 猫背や腰痛が悩みで、良い姿勢を練習したい人
  • 快適すぎると眠くなっちゃうから、適度に硬いイスが欲しい人
  • 休憩時には快適に寝れるイスが欲しい人
  • ポモドーロ・テクニック用のイスが欲しい人

GrowSpica Proは、集中力を維持したまま長時間作業できるイスが欲しい人に向いていると言えます。

「25分集中して5分休憩」を繰り返すことで長時間集中できる”ポモドーロ・テクニック”という時間管理術があるのですが、GrowSpica Proはそれを実践するのにちょうどいいと感じました。

25分直角座り→5分リクライニング」はGrowSpica Proを快適に使いこなすコツかもしれません。

GrowSpica Proが合わない人

  • 背もたれに背中を密着させて座りたい人
  • お尻が痛くならないフカフカなイスが欲しい人
  • 後傾姿勢のまま作業したい人

逆に、背もたれのフィット感を重視する人や「雲の上のような座り心地~♪」みたいなフレーズに魅力を感じる人にとっては、GrowSpica Proは好みとは正反対だと思います。

オンかオフかで言えば、GrowSpica Proは”オン用”のイスです。集中力を妨げないイスが欲しい人は買いですね。

GrowSpica Proの商品ページはこちら

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クーポンコード:9T1IY19OKC

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