G-Wolvesの超軽量ゲーミングマウス「Hati」の使用感をレビューしていきます。
「ま~た同じような穴あきマウスか…」と思った方、ちょっと待ってください!
確かに最近似たようなマウスばかり発売されますが、今回レビューするHatiには注目すべき理由があります。
と言うのもこのマウス、Logicool Pro Wirelessとほぼ同じ形をしているんです。
今までの穴あきマウスってZowie FKシリーズをベースにした薄っぺらい形状のモノが多かったのですが、ここにきて遂にPro Wirelessクローンが出ました…。
本家のPro Wirelessは1万6000円もする高級マウスですから、1万円以下で良質なクローンが買えるとしたら激アツじゃないですか!?
果たしてPro Wirelessの代替品に相応しいクオリティなのか、詳しく見ていきますね!
G-Wolves Hatiのスペックと外観
G-Wolves Hatiは、中国のゲーミングデバイスブランド「G-Wolves」から発売された超軽量マウスです。
- センサー:Pix Art PMW3360
- DPI:100~24,000(100刻み)
- ポーリングレート:~1000Hz
- サイズ:長さ125 × 幅68 × 高さ42mm
- 重さ:65±2g(ケーブルによって変動)
ぼくが購入したときは海外通販が必須だったのですが、現在は日本Amazonにも並行品が入ってきているようです。
箱のデザインからしてめちゃくちゃカッコイイ。
G-Wolvesのマウスは、付属品がめちゃくちゃ充実してるのも特徴のひとつ。
- ソール
- ケーブル
- グリップテープ
- マイクロスイッチ
予備のマイクロスイッチが付属しているマウスなんて、初めて買いました…。
はんだ付けが必要にはなりますが、万が一スイッチがチャタリングしてしまっても自分で修理することが出来ますね。
Hatiは、軽量化のためにマウス全体に肉抜き穴が加工されたマウス。
穴の形状が蜂の巣っぽいので、界隈ではこういうマウスを「ハニカムマウス」と呼んでたりします。
重さは実測64g。
公称値が65g±2gなので、めちゃくちゃスペック通りですね!
たいていのゲーミングマウスはスペック表に書いてある重量よりも重いので、スペック通りの重さというだけでポイントが高いw
写真の撮り方で影になっているわけではなく、マウス後部はグラデーション塗装が施されています。
ソールはIE3.0チックな楕円4点タイプで、裏面にボタンやLEDインジケーター等はナシ。
ゲーミングマウスには珍しく、Hatiには光るパーツが一切使われていません。
ホイールに付いているツブツブが、良い滑り止めになっています。
ケーブルは布巻きで柔らかく、しかも軽いです。
純正で十分柔らかいので、社外製のパラコードに換装しなくても十分だなーと感じました。
G-Wolves HatiとLogicool Pro Wirelessを比較してみた
冒頭でも書きましたが、このマウス、Logicool Pro Wirelessにそっくりなんですよね。
もし使用感まで似ているなら、1万6000円も払って本家Pro Wirelessを買う必要ないじゃん…と思ったので、本家のPro Wirelessと徹底的に比べてみました。
果たして、Pro Wirelessの代替品になり得るのか…。
Hatiの肉抜き穴に惑わされがちですが、よく見るとめちゃくちゃ似てます。
横から見た時のシェイプは見分けがつかないほど。
重ねてみました。
サイドボタンの位置は、Pro Wirelessのほうが若干低いですね。
裏から見ると、Hatiのほうがやや「ひょうたん感」が強いか…?
明確に違うのは、クリックボタンの形。
Pro Wirelessはクリックボタンの両端に余白があるのに対し、Hatiはマウス前方のすべてがクリックボタンになっています。
人によっては、この余白の有り無しが重要だったりしますよね。
HatiとPro Wirelessの比較:握り心地
個人的に一番違うと感じたのは、サイドのくびれ具合ですね。
写真だとどうしても平面的になってしまって分かりづらいのですが、Hatiのほうがくびれています。
Pro Wirelessのほうが寸胴というか…。
「細かっ!」って思うかもしれませんが、たったこれだけの違いなのに手に持った時のフィット感が結構違うんですよね。
個人的には、かぶせ持ちをするならPro Wirelessのほうが3割増しくらいで持ちやすいかな、という印象。
逆に、つかみ持ち・つまみ持ちの場合はHatiのほうが好きですね。
HatiとPro Wirelessの比較:コーティング
それと、表面のコーティング(触り心地)も結構違います。
Pro Wirelessはすごくサラサラしているのに対し、Hatiはサラサラとツルツルの中間くらいの触り心地。
グリップ感は、Hatiのほうが良いと思いました。
逆に言うと、汗でベタベタしがちなのもHatiなのですが。
個人的にはPro Wirelessのサラサラな触り心地のほうが好きです。
HatiとPro Wirelessの比較:クリック感
HatiにはTTC Golden Micro Switchというマイクロスイッチが使われています。
Pro Wirelessのクリックボタンと比較すると、わずかにHatiのほうがクリックが軽いですね。
どちらもクリックストロークが浅めで底打ち感がしっかりある歯切れの良いスイッチですが、Hatiのほうが軽くて跳ね返りが弱い印象。
クリッボタンの品質はかなり良さげですが、Pro Wirelessとは全然違いますね。
ここは好みが分かれる点でしょう。
G-Wolves Hatiの握り心地
どんなマウスなのかだいたい分かったところで、肝心の握り心地をチェックしていきましょう。
かぶせ持ちの感想
まずはかぶせ持ちをしてみました。かなりいい感じです!
マウスに厚みがあるので、手をガバっと載せたときの収まりが良いですね。
あえて難癖を付けるとすれば、薬指と小指がマウスからはみ出す感覚が個人的にあまり好きじゃないというぐらい。
同メーカーのSkollには負けますが、ハニカムマウスの中ではかなりかぶせ持ちがしやすいマウスだと思います。
つかみ持ちの感想
うん、持ちやすい…。
丸っこくてクセのない形をしているので、どんな持ち方にも合いますね。
ひとくちに「つかみ持ち」と言っても、
指をガッツリ立てて鉤爪っぽく持つ人
マウスを少し斜めにして持つ人
など色んなバリエーションがあると思いますが、Hatiが持ちづらいと感じることは殆ど無いんじゃないでしょうか。
つまみ持ちの感想
軽いので、つまみ持ちもとても安定しています。
下手にエルゴノミクスに寄せてないシンプルな形だからこそ、プレイ中に多少手がズレてきちゃったとしてもあまり気にならない感じ。
G-Wolves Hatiを握ってみた感想まとめ
持ち方ごとの快適さを ☓△○◎ の4段階で評価するとすれば、
- かぶせ持ち:○
- つかみ持ち:◎
- つまみ持ち:◎
という感じでしょうか。
かぶせ持ちをするなら、個人的にはZowie ECやXtrfy M1のように左右非対称なマウスのほうが好み。
とはいえ、Hatiはクセがなくてどんな持ち方にも合うオールラウンダータイプのマウスですね。
付属品のグリップテープを貼ってみた
Hatiの付属品の中に「グリップテープ」が入っていましたので、試しに貼ってみました。
全部貼るとこんな感じ。
テニスラケットとかに貼るグリップテープと同じものだと思われます。
テープ自体に伸縮性があるので、ドンピシャでマウスの形に沿って貼るのは結構難しい…。
ちょっとズレてしまいました。
触り心地はぷにぷにしていて気持ちいいです。
とはいえ、もともと持ちやすいマウスだと感じていたので、肝心のグリップ感向上にはそこまで効果があるとは思いませんでした。
あっズレた!と思っても簡単に貼り直せるタイプの素材。
どこぞのイン〇ィニティスキンとは大違いだ…。
全部のテープを貼っても3gしか増えないので、普通に使う価値はあると思いました!
ドライバーソフト「G-Wolves HTM」はシンプルだけど有能
HatiのドライバーソフトはG-Wolves公式サイトからダウンロードが可能。
X軸とY軸で違うDPIに設定できたり、
デバウンスタイム(クリックの遅延)を弄ることが出来たり、
リフトオフディスタンス(LOD)を変更することが出来たりと、ソフトウェアの完成度はかなり高め。
相当なゲーミングマウスマニアの人でも、設定項目が少ないと感じることは無いでしょう。
もちろんゲーミングマクロにも対応。
ちょっとズルいですが、コッキングキャンセルやリロードキャンセルなどの小技をマクロにしておくと、少しだけゲームが有利になったりしますよ…。
G-Wolves Hatiのセンサー性能
マウスのセンサー性能を測定するツール「MouseTester」を使い、Hatiのセンサーの精度を計ってみました。
マウスを左右に高速でブンブン振った時に、センサーがちゃんとマウスの動きを読み取れているかどうかを見ていきます。
MouseTesterの見方を簡単に解説すると、青い点が波線から大きく逸脱していなければ、センサー性能はおおむね良好 という具合です。
ザっと測定したみたところ、1600dpiくらいまでの低DPIはビックリするほど正確ですね!
しかし、3200dpi以降の高DPIは、何回測っても少しだけ乱れが発生してしまいました。
Hatiに搭載されているのはPMW3360という1世代前のセンサーですので、最新式のPMW3389センサーと比べると高DPI時の安定感は若干劣りますね。
とはいえ、低DPI時の安定性はPMW3389以上かも。
ほとんどの人は800dpiくらいで使っていると思いますので、一部の高DPIユーザー以外にとっては「良いセンサー」だと言えるでしょう。
まとめ
- Logicool Pro Wirelessに近いシェイプ
- 65gと言う軽さ
- 付属品が超充実
Logicool Pro Wirelessがチャタリングで壊れたけど、買い直すのは高すぎて無理…。
マウスに16000円は払えない…。
という方には救世主になるマウスかもです。
握り心地まで全く同じというわけではありませんが、とはいえ「Pro Wirelessっぽいマウス」って実はそんなに無いので、気になった方は試してみては。
「なんだ、パクりか…」とスルーしてしまうには、あまりに勿体ないクオリティですよ!
この記事へのコメント
コメント一覧 (5件)
こんにちは!
質問なのですが、HatiのようなDPIが100刻みでオンボードではない(であってるでしょうか?)マウスをXim Apexで使用することは可能でしょうか?
XtrfyのM4を買う予定ではあるのですがHatiにも興味がわいたので悩んでいます…笑
コメントありがとうございます。
Hatiは普通にオンボードメモリを積んだゲーミングマウスなので、XIMでも問題なく使えるはずですよ!
ソフトウェアを使えば100DPI刻みで細かく設定できるというだけです。
書き方が分かりにくくてすみませんw
すみません。記事を読ませていただいて質問なのですが、
つまみもち使用なので、大丈夫かなとは思ってるのですが
手汗がひどいユーザーにとってはこういった
ハニカム構造のマウスは使用を避けた方がいいものなのでしょうか?
つまみ持ちなら、穴空いてるところに手は触れないのでは?
そうですよね。当方ハニカムのマウス購入は初めてなものでしたので、
ちょっと必要以上に慎重になってしまい、質問してしまいました。
そんなことだったのに、ご返答していただきありがとうございましたm(_ _)m