ティーンエイジャー向けとして開発されたゲーミングチェア「Pinon」をレビュー用にご提供いただきましたので、座り心地をレビューしていきます。
一般的なゲーミングチェアは成人男性が使うことをメインに想定されているため、女性や子供からするとサイズが大きすぎるのが難点なんですよね。
その点Pinonは身長145~165cmを適正身長として設計されているため、一般的なゲーミングチェアより一回りサイズが小さいんですよ。
「ゲーミングチェアを買おうと思った事はあるけど、店で座ってみたらデカすぎて合わなかった…」という経験がある人は要チェックです。
PINONの概要
Pinonはどんな椅子?
Pinonは主に「ティーンエイジャー向け」に開発されたゲーミングチェアです。
といっても身長155±10cmの人が快適に座れるようなサイズ感で作られているというだけで、デザインが子供っぽくなっているとかそういうわけではない模様。
身長145~165cmというと日本人の結構ほとんどの方が当てはまりそうな気がしますので、大人向けのゲーミングチェアとして購入しても全然OKですよね。
海外製のデカいゲーミングチェアは合わないんだよなあ…って人は要チェックですね。
Nitro V2とのサイズ比較
AKRacingのラインナップの中で最もスタンダードなモデルである「Nitro V2」と比べると、背もたれの高さで7cm、座面の奥行きで5cmほどの差があるようです。
ちなみに画像にもありますが、Pinonのカラーバリエーションの中でも「Sakura Pink」という色だけはチェアの座面高を更に1.5cm低くできるようです。
開封→部屋に設置してみた様子
それでは開封して行きましょう。
この状態での総重量は26.5kgとのこと。
男性なら一人で2階に運ぶことも可能かもしれませんが、女性だとまず無理な重さ。
ひとつひとつのパーツはそれほど重くないので、箱のまま部屋に搬入するのが無理そうだったら開封して部品ごとにチマチマ運べばOKです。
全面カラーの丁寧な組み立て説明書が付いていました。
おっさんが一人で組み立てて所要時間30分ほど。
寝かせた状態で組み立てて、最後に椅子を起こすのは結構重かったですが、成人男性なら一人で普通に組み立てられると思います。
女性一人で組み立てるのはちょっと厳しいかも。
もし身の回りに助っ人が居ない場合は「家具組み立て 代行」と検索すれば5000円くらいで代わりに組み立ててくれる業者がたくさん出てくるので、そういうサービスを使ったほうがいいかもしれないです。
完成形はこんな感じ。
見た目は至って普通のゲーミングチェアですが、サイズが一回り小さいです。
両端のサポートがかなり反り立っているので、足をドカッと広げて座ったりは出来ない感じです。
肘置きはやけに低いです。座面のサポートよりちょっと飛び出しているくらい。
かなり身長が小さい人じゃないと肘を置いて使うことは出来ないと思います。低すぎ。
身長179cmの筆者が座ってみた様子
座ってみた様子はこんな感じ。
ただし筆者はPinonの適正身長から外れていますので、本来の155±10cmの人が座るとどんな感じになるのか、という様子はお伝えできません。すみません。
身長179cm 75kgの筆者でも座ることは全然普通にできますね。
とはいえ本来は背もたれから頭が飛び出ない程度(じゃないとピローの意味がないので)になるはずなので、やはり筆者はPinonの適正身長からするとデカすぎるようです。
ちなみに身長155cmの妻に感想を求めたところ「いいじゃん」とのことでした。もう少し言語化してくれえ…
寝てみるとこんな感じです。
この姿勢のまま枕で首を起こしてネトフリを見るとすごくダメ人間っぽくて最高でした。
PINONを使ってみて「良い」と感じた点
サラサラしてて上質感がある
ティーン向けとはいえ価格はそれなりにするため、質感はかなり高いです。
サラサラしていて手触りもよく、座面もわりと肉厚なので長時間座っても疲れにくい。
「子供に買ってあげる椅子」と考えたら上等すぎるぐらいの出来ですね。なんなら子供が巣立って一人暮らしを始めるときにそのまま持っていったっていいぐらいの椅子ですよ。
見た目がかっこいい
今回レビューしているのはホワイトですが、見た目・色合いはとてもかっこいいです。これほど鮮烈なホワイトは家具ではあまり見かけない色合いなので、インテリアのアクセントになりますね。
ゲーム文化に興味がある若者なら間違いなく目を輝かせるデザインだと思います。
仮眠ができる
PINONは背もたれを車のシートのように倒すことができます。AKRacingの他モデルと比べてリクライニング角度が少しだけ浅いようですが、でも別に寝るのに支障は感じません。
これ「ちょっと疲れたなー、でもベッドに行っちゃうともう駄目になるのは目に見えてるんだよなあ…」というときに少しだけ仮眠するのにちょうどいいんですよね。
ゲーミングチェアという名前ではありますが、勉強中に集中が切れてきたなーみたいな場面で15分ほど仮眠すると頭もシャキッとしますので、若者が自室の椅子として使うのに本当にぴったりです。
PINONを使ってみて「イマイチ」だと感じた点
肘置きがいくらなんでも低すぎる
イマイチな点として真っ先に思い浮かぶのは「肘置き」です。座面のサポートよりわずかに飛び出している程度の高さしかないので、どうやっても肘には届きません。
ちょっと低いな…とかじゃなく、ぜんっぜん低いです。最低でもあと10cmは高くしてほしいw
筆者がPinonが想定している適正身長よりも高いだけかなと思いましたが、妻(155cm)が座っても同じく「低すぎる」という感想でした。
まあPCゲームやデスクワークをしているときは腕をデスクの上に載せていますから、作業中は別に関係ないんですよ。でも休憩中にスマホを見る・紙の雑誌等を見るみたいなシーンで肘置きに腕が置けないというのはやはり不便…。
モデルチェンジがあるとしたらぜひ改善して欲しいポイントです。
長時間座っていると尻が蒸れる
レザー調の椅子なので長時間座っているとお尻が蒸れます。
これをレビューしているのは10月頭で肌寒い時期なのですが、それでも長時間座っていると少し蒸れます。夏はヤバそうです。
見た目は非常にかっこいいんですが、長時間お尻を預けるモノとして考えたら布やメッシュの椅子より快適性が劣るのは事実でしょう。
気になる方は薄い座布団等を使用してムレ対策をしたほうがいいかもしれません。
どんな人におすすめ?
身長155±10cmぐらいの人
ティーン向けのチェアという名目になっていますが、大人が使っても不自然じゃないデザインだと思いますので、適正身長に当てはまる方なら誰にでもおすすめできます。
ゲーミングチェアって基本的には成人男性をターゲットに作られているんですよ。そのため、小柄な人からすると「座面がデカすぎて落ち着かない / 足が床につかない」みたいな座り心地に感じる事が多いんです。
しかしこのPINONは身長145~165cmぐらいの人をターゲットに作られているため、「そうそう、小さめのを待ってたんだよ!」って人も多いのではないでしょうか。
座り心地は、例えるなら「国産コンパクトカー(フィットやヴィッツ・ヤリス等)のシートに近い座り心地」です。
リクライニング性を重視して椅子を選びたい人
背もたれをグッと倒して寝られるのはゲーミングチェアの最大のメリットだと思うんです。オフィスチェアでこれほどリクライニングするモデルって高級なものを含めても全然見つけられないんですよね。
疲れたなーと感じたら15分ぐらい背もたれを倒してちょっと目をつぶるだけでもだいぶシャキッとしますから、長時間デスクに向き合わなきゃいけない人には結構ありがたい機能です。
Pinonは他のゲーミングチェアに比べてリクライニング角度が浅いのですが、別に全然寝れるので特に気にする必要はないかと思いました。逆にリクライニング角度を気にしすぎて別のモデルを買うよりは、適正身長に合わせてモデルを選んだほうが幸せになれると思います。
身長145~165cmの人、特に身長160cm未満の人がゲーミングチェアを選ぼうと思ったら、Pinon一択になるんじゃないでしょうか。
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