BenQ PD3220Uという鬼スペックモニターが我が家に届いてから、約80日。
だいぶ使いこなしてきたというか、毎日使う道具としてかなり日常に馴染んできました。
開封直後に一度レビューはしているのですが、しばらく使用した感想を改めてまとめようと思います。
この価格帯のモニターを買うのは勇気が要ると思いますので、
「PD3220U気になってはいるけど、買ってから後悔したくない…」という方は是非参考にしてみてください。
初回のレビュー記事↓
PD3220Uのスペック
まずは簡単にスペックを確認。
- パネル:31.5インチIPSパネル
- 解像度:4K(3840×2160)
- sRGB・Rec.709カバー率100% / Display-P3・DCI-P3カバー率95%
- 正確な色再現を可能にするAQCOLOR技術採用
- Pantone/CALMAN認証取得
- HDR10 対応
- Thunderbolt 3対応USB Type-C搭載
- デイジーチェーン対応
- OSDコントローラー(リモコン)付き
- 専用ソフト「Display Pilot」対応
一言で言えば、クリエイター向け最強モニターです!
一番の特徴は、何と言っても色の精度が高いこと。
sRGB・Rec.709カバー率100% / Display-P3・DCI-P3カバー率95%というプロ向けの色精度を誇り、一般向けのモニターではトップクラスに色が正確。
なおかつ製造段階で生じる微妙な色差を1台1台個別キャリブレーションしてから出荷されるので、品質のバラつきも極限まで抑えられています。
個体によって微妙に色が違うという事がほぼ起こりませんので、多モニター環境を構築するのにも最適ですね!
これより上を求めると、うん十万円の業務用カラーマネジメントモニターしか選択肢が無いんじゃないでしょうか?
一般的なレベルでクリエイター活動をしている人にとっては、まさに最強のモニターだと思います。
あとはThunderbolt 3接続にも対応しており、Macbookとの相性が非常に良いのもポイント。
USB-Cケーブル1本で給電&映像&通信が同時にできてしまうので、配線がめちゃくちゃスッキリなんですよね。
それ以外にも色々とヤバめなモニターなので、詳しく知りたい方は以前書いた開封レビュー記事を参考にしてください。
この記事はあくまで「80日使ってみて、改めて感じたこと」を中心に書いていきますね。
PD3220Uを80日間使ってみて感じたこと
では、PD3220Uを80日間使ってみた感想をざっと書いていきます!
写真編集・動画編集に大活躍中!
常に感じているのは、とにかく安心感があるという点。
まずsRGB・Rec.709 カバー率100% / Display P3・DCI-P3 カバー率95%という正確な色再現性を誇っていますので、とりあえず色に関してはかなり信用できるんですよ。
Webの世界はまだまだsRGBが主流ですが、最近のスマホはDisplay P3がデフォルト設定になっていたりしますよね。
スマホでも「いい色だなあ」と感じられる画像を作るためには、今後はP3系のカラーモードで編集することが必須になるでしょう。
安いモニターを使っていた頃は「PCで編集した画像をスマホで見ると、全然色味が違う…」みたいな現象が良く起きたものですが、PD3220Uに変えてからそんなことも無くなりました。
しかも解像度が4Kですから、Adobe Premiere ProやPhotoshopのように画面を大きく使うソフトもすごく使いやすい!
たいていの作業はこのモニター1枚で済ませられるので、最近はデュアルモニターも辞めましたね。
専用ソフト「Display Pilot」は調子悪いことが多い…
とはいえ80日も使っていると、良くない点も見えてきます。
PD3220Uはディスプレイの輝度やカラーモードをPC側で制御できる便利なソフト「Display Pilot」に対応していますが、ぼくの環境だとあまり上手に動作してくれないんですよね…。
デスクトップの最前面にあるアプリに合わせてカラーモードを自動で切り替える「アプリケーションモード」という機能があるのですが、全然切り替わってくれませんw
使い始めの数日はちゃんと動いていた気がするので、何か解決策はあると思うのですが。
まぁ手元にOSDコントローラーがあるので、ぶっちゃけDisplay Pilotは無きゃ無いでいいんですけどねw
それにどうせsRGBとDisplay-P3をチラチラ切り替えながら色を確認したり、結局コントローラーは使いますから。
とはいえバグってるのは事実なので、Display Pilotを活用しようと目論んでいる方は環境によってはうまく動作しない事もあると知っておいた方が良いかも。
スピーカーの音質もそこそこ良い
あと最近気づいたのですが、内蔵のスピーカーの音質も割と良いんですよ。
この手のモニター内蔵スピーカーって、たいていは「一応、音鳴りますよ」ぐらいの品質なんですが、PD3220Uはちょっとした用途なら十分実用出来るレベル。
試しにDeity S Mic 2というショットガンマイクで内蔵スピーカーの音質を録音してみました。
さすがに低音は全く出ませんが、高音はわりとクリアに鳴ってくれてるのが伝わりますでしょうか。
バラエティ番組やYoutubeの音を聞き取るくらいなら、十分すぎる音質です!
普段はヘッドホンをしちゃうので内蔵スピーカーを常用しているわけではないですが、面白い動画を家族に見せたいときなどにはすごく重宝しています。
(デスクにスピーカーを置いていないので…)
旧モデル「PD2700Q」からゲーム性能も進化してる
あとすごく細かい点として、BenQ PDシリーズの旧モデル「PD2700Q」と比べて入力遅延が少なくなったような気がします。
ぼくはBenQ PDシリーズの愛好家なので旧モデルも所有しているのですが、PD2700Qは画面がワンテンポ遅れて反応するような感覚が常にありました。
その点PD3220Uは本格的なゲーミングモニターには及ばないものの、FPSなどのスピーディーなゲームじゃない限り普通に遊べてしまうんです。
スペック上はPD2700Qのほうが応答速度は速いのですが(PD2700Q: 4ms・PD3220U: 5ms)体感的にはPD3220Uのほうがキビキビ動きますね。
まぁ応答速度は厳密には「遅延」とは別の指標ですから、実際のモッサリ感とイコールではないんでしょう…。
試しにGTA5を30分ほどプレイしてみましたが、何の違和感もありませんでした。
GTA5は車の運転や銃の打ち合いなど激しい場面が多いゲームですが、遅延があってモッサリしているな…と感じることは一切なかったです。
またPD3220UはHDR10にも対応していますので、グラが綺麗なゲームをプレイする高画質モニターとしても最高ですね!
まとめ:PD3220Uはどんな人におすすめ?
PD3220Uを80日使ってみた感想をまとめるとこんな感じ。
- 画像編集・動画編集をするクリエイターにとっては最強
- USB-C端子しか付いてないMacを使っている人には、鬼に金棒
- たまにゲームもする人(もしくはゲーム配信者)にもおすすめ
この価格帯のモニターを物色している人はたいていがクリエイターだと思いますが、色精度が求められる場面ではすごく頼もしいモニターです。
値段は確かに高いですが、これより上となるとうん十万円級の業務用カラーマネジメントモニターしか選択肢がありません。
そう考えると、15万円は十分に手が届く範囲。
それに機能性・使い勝手という意味では、民間向けのPD3220Uのほうがむしろ多機能で便利だったり…。
一般的なレベルで「最高のモニターが欲しい」と思っている方には、PD3220Uは本当におすすめですね。
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